湘南キャンパスでは3月26日から28日まで、カザフスタン共和国のアル?ファラビ?カザフ国立大学の研究者らの訪問を受けました。同国と本学は、2016年にヌルスルタン?ナザルバエフ大統領(当時)に名誉博士(工学)の学位を授与したほか、23年には経済産業省と協力して特別研修「水素利用技術」を実施し、多くの留学生を受け入れるなど交流を重ねてきました。今回の訪問は、同国出身の政府給費留学生として本学で学び、山本佳男工学部長の教え子でもあるアザマット?イェシュムハメトフ氏のコーディネートで実現したものです。アザマット氏は現在、同国公立ナザルバエフ大学で教鞭をとっており、これまでも本学に対して短期留学生(2022年度、2カ月間)の受け入れや、自ら視察団を率いての視察(昨年3月)など交流してきました。

今回は、ロボットや人工知能(AI)、コンピューターサイエンス分野の研究者ら5名が来訪。26日に山本学部長が一行を歓迎し、湘南キャンパスを案内。山本学部長は大学紹介に続き「災害被災者捜索救助活動におけるドローンの活用」をテーマに講義し、大学院総合理工学研究科の喜多理王研究科長(マイクロ?ナノ研究開発センター=MNTC=教授)がMNTCとイメージング研究センターを案内しました。27日は、竹村憲太郎教授(情報理工学部)が「人間とコンピュータの相互作用のためのセンシング技術」について、木下裕磨講師(同)が「音声/視覚情報の感知とレンダリング」について、甲斐義弘教授(工学部)が「人間を支援するロボットやデバイスの開発」に関する講義を実施。最終日の28日はグラデイシエヴア?ヤロスラヴア講師(語学教育センター)が「日本人のアイデンティティー」をテーマに、稲垣克彦教授が「多脚ロボットの研究」をテーマに講義および研究紹介を行いました。

山本学部長は、「カザフスタンではロボットやAIに関する研究がかなりの勢いで進んでおり、活躍する女性研究者が目立つなど本学の学生にとっても刺激になる要素が多くあります。将来的な学術研究交流協定の締結なども視野に入れ、今後も彼らと留学生の受け入れや研究を通して交流を続けていきたいと思います」と話しています。