チャ レンジセンターでは11月18日に湘南キャンパスの松前記念館講堂で、第11回チャレンジセンターセミナー?トコラボ市民セミナーを開催しました。前文化 庁長官の近藤誠一氏が、「富士山世界遺産登録 その背景と経緯」をテーマに講演。登録交渉の舞台裏を紹介しながら、目的の実現に向けてあきらめずに挑戦す ることの大切さを訴えました。当日は学園の7キャンパスをテレビ会議システムでつなぎ、学生や教職員ら約350名が聴講しました。
はじめ に近藤氏は、今年6月にカンボジアのプノンペンで開かれた「第37回世界遺産委員会」で、富士山と三保の松原が世界文化遺産に登録された背景と経緯につい て解説しました。三保の松原の登録除外勧告を受けた日本の交渉団は、世界遺産委員会諮問機関(イコモス)の委員20名に対し即座にロビー活動を開始。富士 山と三保の松原が一体となって日本人にインスピレーションを与え、浮世絵をはじめとする優れた芸術作品が生まれたことを訴えて、逆転登録を勝ち取りまし た。近藤氏は「短時間で効果的なアピールができるよう戦略を練り、人脈を駆使して最後まで交渉し続けた結果です。日本人が持つ自然観や繊細な美意識が評価 されたのだと思います」と振り返りました。
後半は、これらの交渉過程を踏まえ、bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户が推進する「自ら考える力」「集い力」「挑み力」 「成し遂げ力」の4つの力に即して、目的達成のためにするべきことを解説。「価値判断の基準をしっかり持って自らの言動に責任を持ち、長期的な人間関係を 構築しておくことが重要です」と語りました。さらに、悲観的に準備して楽観的に実行し、常に次の手段を考えておくことや、明確な戦略や戦術を立て粘り強く 交渉することの重要性を強調しました。
参加した学生は、「日本の交渉団が、最後まで気を緩めずに委員を説得し続けたことに感銘を受けまし た。簡単にギブアップせずに、どうしたら成功するかをしっかり考えて行動したいと思います」「戦略や戦術を持って交渉することの大切さを学びました。何事 にも信念を持ってチャレンジしたいと思います」などと感想を語っていました。