3.11 生活復興支援プロジェクトが6月22日から1泊2日で、立川かしのき幼稚園(東京都)を会場に「応急空間を考えるワークショップ」を実施しました。プロ ジェクト内で活動する「どんぐりハウスチーム」と「コミュニティケアチーム」の連携を強め、チームワークや問題解決能力を磨くとともに、災害を想定して避 難所内の居住空間づくりに挑戦することで被災者の気持ちをより深く理解し、今後の復興支援活動に生かそうと企画したものです。
ワーク ショップの実施にあたって、メンバーたちは4月ごろから準備を開始。1年次生から4年次生までの22名を4班に分け、5m×6mのスペースに段ボールを 使ってどのようなコンセプトの空間をつくるか、1カ月以上をかけて話し合いました。こうして迎えた当日(22日)は14時から作業を開始。家族で避難した 場合を考えて6つの部屋を設け、中央にテーブルを配した班や、部屋数を変えられるように内部の仕切りを可動型にした班など、各班が工夫を凝らした応急空間 を19時30分過ぎまでかかって完成させました。
物資が不足した場合も想定し、ワークショップ期間中の2日間の食料は一人あたり乾パン1 缶と保存米1パック、水2リットルのみ。夕食後はそれぞれ床に段ボールを敷いて宿泊したメンバーたちは、「乾パンを一口食べるだけで空腹がかなり紛れまし た。何も食べないときとは全く違う。日ごろの備えを見直すきっかけになりました」「仕切りでプライバシーが守られて精神的には楽でしたが、床が固くとても 冷たい。想像以上に体力を使いました」などの感想を述べていました。
なお本プロジェクトでは、「この経験を11月の建学祭などで多くの人に伝え、災害への対策を呼びかけるとともに、息の長い復興支援を続けていきたい」と話しています。