教養学部国際学科では5月21日に湘南キャンパスで、国際理解講座「シャプラニール流人生を変える働き方~国際協力NGOの現場を訪ねて~」を開催しまし た。この講座は国際協力のあり方について多くの人々に考えてもらうことを目的としたものです。今回は、日本を代表する国際協力NGOの1つである特定非営 利活動法人シャプラニール(市民による海外協力の会)の活動を追った書籍『シャプラニール流人生を変える働き方』(出版:エスプレ)の共著者であるタレン トの藤岡みなみ氏、シャプラニールの筒井哲朗事務局長、NPO2025 PROJECT 代表理事で電通ソーシャル?デザイン?エンジンの福井崇人代表が講演。学生や国際協力に興味を持つ地域住民など約90名が聴講しました。
当日は、書籍のディレクターを務めた福井氏が進行役となり、シャプラニールが活動するバングラデシュとネパールでの現地取材を通して得た見聞を、スライド 写真やビデオを使って紹介しました。藤岡氏は、シャプラニールが途上国の自立支援のために販売しているフェアトレード商品を生産する石けん工房の様子を紹 介。そこで働く女性たちの苦難の日々や、笑顔で働く現在の姿を伝えました。またスラム街で出会った少女たちの話や、貧困に苦しむ現地の人々のために働く シャプラニール?スタッフの奮闘ぶりも報告。「私は国際協力などと呼べるような大きなことはできませんが、現地で見て感じたことをありのままに伝えていく のが自分の役割だと思っています。今後もできる範囲で活動とかかわっていきたい」と語りました。今回の講座を主催した本学科の木下理仁非常勤講師は、「今 日うかがった話を、皆さんの生き方やこれからの働き方を考えるきっかけにしてもらえればと思います」と結びました。
終了後には、「フェアトレードを行う目的をどう考えますか?」「NGO活動で一番大切にしていることは何ですか?」といった質問が相次ぎました。聴講した 学生は、「NGOの活動は堅苦しいイメージがありましたが、皆さんが楽しそうに働き、人と人とのかかわりを大切にしている姿を見て意識が変わりました」 「国際協力は誰かのためにやってあげるのではない。自分が充実した気持ちで働くことがもっとも大切なのだと学びました」と感想を語りました。