産官学連携センターでは、5月14日から16日まで江東区有明の東京ビッグサイトで開催された「BIO tech 2014第13回国際バイオテクノロジー/技術会議」(主催:リード エグジビション ジャパン株式会社)に、研究シーズを出展しました。同展は約600社のメーカーや研究機関、国?自治体の先端バイオ技術が一堂に集うアジア最大のバイオ展で、期間中は1万名をこえる来場者が訪れました。
本学は、大学?国公立研究所の研究者が口頭発表やポスター展示を通して研究成果を発信するBIO tech2014内の「アカデミックフォーラム」に4件の研究成果を出展。3日間を通じて多くの来場者が聴講しました。会期中はポスター展示をはじめ、14日には岩岡道夫教授(理学部化学科)と伊東丈夫コーディネータ(伊勢原研究推進部教育?研究支援センター)が、15日には永井竜児准教授(農学部バイオサイエンス学科)と幸谷愛准教授(医学部内科学系)が口頭発表を行いました。
岩岡教授は、妊娠ホルモンのリラキシンを高純度で安価に作成する化学合成法を生み出した成果を紹介。永井准教授は体内で産生される老化物質の量からミトコンドリアの機能異常を簡便に検出できる評価法を発表しました。また、幸谷准教授はがん細胞に由来するエクソソームのがん診断ツールとしての有能性や、その制御ががん治療に応用できる可能性を示し、多くの企業担当者が発表内容に関心を示しました。前年に引き続き出展した伊東コーディネータは、UVCパルス光(サンダ-ライト)を用いた照射治療法研究をさらに発展させ、動物疾患の症例に高い効果を発揮したことを報告しました。3日間のポスター展示を通じて訪れた企業担当者や関係者らと実用化に向けた課題や今後の連携などについて意見を交換し、今後の産学連携活動への期待が高まります。
次回は、7月9日~11日にかながわサイエンスパークで開催されます「テクノトランスファーinかわさき2014」に出展いたします。
成果を発表した4件の研究シーズは以下の通りです。
◇「心不全等の新たな治療薬として注目、妊娠ホルモンリラキシンの化学合成」
岩岡道夫教授(理学部化学科)
◇「生体におけるミトコンドリア機能異常の簡便な評価法」
永井竜児准教授(農学部バイオサイエンス学科)
◇「癌におけるエクソソームの意義について」
幸谷愛准教授(医学部内科学系)
◇「サンダ-ライト(Xenon Pulsed Ray) 現況と未来」
伊東丈夫コーディネータ(伊勢原研究推進部教育?研究支援センター)