東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は、東京?大手町から箱根?芦ノ湖間の往路5区間(107.5Km)、復路5区間(109.6Km)の合計10区間(217.1Km)で競う、学生長距離界最大の駅伝競走です。参加チームは前回大会でシード権を獲得した上位10校と予選会を通過した10校、関東学生連合を加えた合計21チームとなります。大学三大駅伝と称される「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」と比較すると、その最大の特長は1区間あたり20㎞を超える距離の長さと、山上り?山下りと形容される5区と6区の特殊区間です。特殊区間を含む長丁場の10区間を担う選手層の厚さとチームの総合力が問われる大会となってます。
シード権獲得に向けてスピード?スタミナの両面を強化
両角速駅伝監督(スポーツプロモーションセンター教授)
ここまでの大会を振り返ってどのようなシーズンでしたか?
前回の箱根駅伝から振り返ると、最終10区まで総合8位でタスキをつなぎましたが、後続のランナーに先着を許し、総合11位とあと一歩のところでシード権を逃す結果となりました。今季に入ってからも10月の箱根駅伝予選会で9位、11月の全日本大学駅伝で10位と思うようなレースができていない状況が続いています。それでも選手たちは下を向くことなく、「箱根駅伝でこそ上位に進出する」と自分を信じ、仲間を信じて日々練習を重ねています。
箱根駅伝に挑むチームの特徴を教えてください。
4年次生がリーダーシップを発揮し、一つにまとまっています。彼らは本学が箱根で初優勝を飾った直後に入学した世代で、当時の先輩ランナーにはとても力があったため、なかなかレースに出場するチャンスがなかった選手たちです。それでも地道にトレーニングを重ねながら着実にタイムを縮め、大学最終学年となる今年度は主軸を担ってくれています。箱根でも多くの選手を起用することになると考えられます。これまで積み重ねてきたすべての努力をぶつけてほしいと願っています。
4年次生以外での注目選手はいますか?
昨年度は故障で戦列を離れながら、全日本大学3区で区間賞を獲得した石原翔太郎です。普段から決して口数の多い選手ではありませんが、練習ではガッツあふれる走りを見せてチームを引っ張ってくれています。箱根でも、エースとして他大学のランナーを上回る走りを期待しています。ただ、大学駅伝界全体のレベルは年々上がっており、すべての区間に有力なランナーを配置しなければ上位進出はできず、石原頼みだけではチームの目標であるシード権獲得には手が届きません。出場した選手全員が大きなミスをしないこと、具体的に言えば10選手全員が区間一桁でタスキをつなぐことが求められると考えています。もちろん簡単なことではありませんが、目標を達成するべく、12月には千葉県富津市内で定期的に強化合宿を張り、スピードとスタミナの両面を鍛えています。
駅伝チームを応援する皆さんにメッセージをお願いします。
今回の箱根は、沿道での応援が3年ぶりに解禁されます。学園関係者の皆さまや卒業生の応援が選手たちにとって何よりの力になりますし、皆さまに選手たちの力走を直接見ていただけることを大変うれしく思います。主催する関東学生陸上競技連盟からは、「沿道で観戦、応援する際はマスクを着用し、周囲との距離を確保してください。また、声を出しての応援は控えてください」との要請もありますので、ルールを守った上で、選手たちに温かいエールをお寄せいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
「後輩たちにシード権を残したい」 駅伝主将が挑む初の箱根路
宇留田竜希 駅伝主将(体育学部競技スポーツ学科4年次生?伊賀白鳳高校出身)
ここまでのシーズンを振り返ってください。
個人としては大きな故障がなく、トレーニングを積めてこられたのはよかった点だと思いますが、チームとして箱根駅伝予選会9位、全日本大学駅伝10位と悔しい結果が続きました。私自身はもちろん、チームとして力が足りていないということを真摯に受け止めて、一つひとつの課題解決に取り組もうと走り込みを続けています。一方で、今シーズンは昨年度にけがで戦列を離れていた石原翔太郎が復帰したり、花岡寿哉や竹割真ら1年生が練習から力強い走りを見せていたりと好材料も多くあります。最上級生として彼らの活躍は頼もしく感じています。
駅伝主将として箱根駅伝に向けてどのように立て直しを図っていますか?
全日本は最上級生として後輩たちにシード権を残せなかったことが情けなく、チームとしてもショックが大きかったです。レース後には学生同士でも話し合って、「箱根では必ずシード権を獲ろう」と目標を立て直しました。箱根では、石原の走りや多数の経験者がいることが大きな武器になると思います。ただ、ほかの区間でミスをしてしまうとアドバンテージがなくなります。全日本では前半区間での遅れが致命傷になってしまったので、箱根では上位でタスキをつなぎ続けられるような安定した戦いが求められると考えています。
個人としては最初で最後の箱根駅伝になりますが、意気込みを教えてください。
4年間故障の多い競技生活でしたが、その間は多くの人に支えられ、励ましてもらい、復帰することができました。周囲の皆さんへの感謝を伝えるためにも、チームの好成績につながる走りがしたいと考えています。駅伝主将としてどれだけチームに貢献できているかは自分自身では分かりませんが、後輩たちに箱根のシード権を残すことができれば一つの成果になると思います。区間上位に入り、有終の美を飾ります。
3度目の山下りでチームに勢いを 「自信を持ってスタートラインに立ちたい」
川上勇士 選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?市立船橋高校出身)
今シーズンはどのような思いを持ってスタートを切りましたか?
トラックレースでも結果を残したいと考えてシーズンをスタートさせましたが、3月から不調に苦しんでしまい、7月くらいまではまともに走ることができない期間が続いてしまいました。夏合宿からは練習も積めるようになったのですが、箱根駅伝予選会では1時間7分01秒とチーム最下位の結果となり、迷惑をかけてしまいました。全日本大学駅伝でも昨年度と同じ4区を走りましたが、前回より1分以上タイムを落として区間15位と納得いく走りができずにここまで来てしまいました。序盤の出遅れが響いている感覚もありますが、徐々に調子も上向いているのでしっかりと箱根にピークを持っていきたい。
箱根駅伝では過去2大会ともに、6区を走り区間5位、6位と好走しています。今年度はどのような走りをしたいですか?
6区は山下りと呼ばれていて、急な下り坂を駆け抜けるのがメインになりますが、序盤は上り坂で、最終版は平地になります。ポイントは下りきった後の平地でどれだけ粘れるか。急坂を駆け降りた分、平地は上り坂のように辛いこともあり、毎年そこでタイムを落としてしまっています。今回こそはしっかりと粘って、過去2年間を上回るタイムを残したいと考えています。
復路のスタートとなる6区はシード権を獲得する上でも重要な役割になります。プレッシャーはありますか?
自分自身最後の箱根ということもあり、当日はプレッシャーも感じると思いますし、緊張もするはずです。前回は5区の吉田響がいい流れで往路を終えてくれたので、さらに勢いづけたいと思いながらスタートラインに立ちました。ただ、直前の練習であまり調子が上がり切っていない感覚もあったので、満足いく走りはできませんでした。今回はしっかりと調子を合わせ、自信を持って、区間賞を獲得できるような走りをしたい。
全日本大学駅伝での好走にも、「満足いく結果ではない。もっとできる」
佐藤俊輔 選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?鶴崎工業高校出身)
3年次生までは駅伝を走るチャンスがありませんでしたが、最終学年となる今年度はどんな目標を立てて始まりましたか?
大学での競技の最後は箱根駅伝に出て、できれば後輩にシード権を残して終わりたいと思っていました。箱根の距離に近いハーフマラソンでも、できれば1時間2分台は出したかったのですが、あまりレースに出場する機会がなく、いいタイムを出すことはできませんでした。
それでも7月の関東学生網走夏季記録挑戦競技会1万mで、初の28分台(28分54秒18)をマークしました。
1年次生のころから膝下のけがが多かったのですが、先生方に教えてもらった対処法を継続したことで練習もでき、少しずつ力がついたのかなと思います。1万mは苦手な種目だったので、7月に28分台を出して自信を持って夏合宿に臨めましたし、その後も順調に走り込めています。
箱根駅伝予選会はチーム5番手(1時間4分29秒/81位)で、全日本大学駅伝(5区区間8位)では学生駅伝デビューを果たしました。
予選会の結果は事前に設定されたタイムではありましたが、同じグループの人たちが10km以降に崩れてきたので、そこからペースを上げなければならなかったのに思うように上げられず、課題となりました。全日本では初めて大学の代表としてタスキをつなげたことはうれしかったのですが、順調だった7km以降にリズムが悪くなってしまい、決して満足のいく結果とはなりませんでした。もっとできると思ったのが率直な感想です。チームとしてもシードを狙える力はありましたが、ズルズルと下の方で戦ってしまい、物足りない結果に終わりました。
箱根駅伝のメンバーに選ばれたらどんな走りをしたいですか?
箱根は中学ぐらいまではあまりしっかり見ていなくて、大学に入ってから出場を目指して頑張りたいと思うようになりました。単独で走る方が得意なので、復路の8区、9区、10区あたりで、一人でも順位を落とさないとか、落ちてくる人を抜くというような走りをしたいと思います。
「憧れの5区」出走も視野に 最初で最後の箱根路に強い思い
杉本将太 選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?付属市原望洋高校出身)
前回の箱根駅伝を終えて、最終学年はどのようなシーズンにしたいと考えていましたか?
前回の箱根は5区のリザーブで、後輩の吉田響が走っているのを見て悔しい気持ちもありましたが、「あそこまで走られたら仕方ない」と納得できる結果を出してくれた一方、自分もこの舞台で走りたいという気持ちが強くなりました。最終学年になるシーズンは、大学に入ったころからの夢だった箱根5区を狙いつつ、平地でも勝負できる選手を目指していこうと、自分が力を入れている3000m障害を含め、全日本大学駅伝と箱根の予選と本戦に出られるようにやっていこうと思っていました。
6月の全日本大学駅伝選考会(1組12位)や夏合宿の自己評価はいかがですか?
選考会は、できれば吉田と〝ワン?ツー?で終わりたかったので、自分の思い描いていた走りはできませんでしたが、合格点ギリギリという感じです。夏合宿はチームで一番距離を踏めました。8月の走行距離はたぶんチームで自分が一番走っているので、駅伝シーズンに向けた準備はしっかりできていたと思います。
10月の箱根駅伝予選会(1時間5分59秒/236位)を経て、上尾シティハーフマラソンでは1時間3分19秒と自己記録を塗り替えました。
予選会は、それまで練習をパーフェクトにこなせていて、なおかつプラス要素もできていたのですが、最後のポイント練習だった16kmの変化走についていけなかったため「自信過剰だった」と少し不安に感じてしまったことが結果に出たと感じています。上尾ハーフは全日本を走れなかった悔しさを糧にしてチーム1位になれたと思います。
もともと箱根駅伝に対する特別な思いがあったのですか?
自分はトラックより駅伝で活躍したいと思って東海大に入り、体がそれほど大きくないにもかかわらず力強く箱根の5区を上っていた西田壮志さん(体育学部卒?トヨタ自動車)の走りに憧れました。最後となる箱根では、一番の希望は5区ですが、任された区間で頑張りたいと思います。
関東インカレハーフマラソン4位 全日本大学駅伝後も好調を維持
竹村拓真選手(情報理工学部情報科学科4年次生?秋田工業高校出身)
大学最終年度を迎えた今季はどのような目標を持っていましたか?
まずは5月の関東インカレハーフマラソンでしっかり結果を残したいと考えました。スタミナをつけるための走り込みと合わせて、トラックでのスピード強化にも取り組みました。その結果、4位に入賞できて、大学に進学してから着実に力がついていることを実感しました。
夏合宿はどのように過ごしましたか?
8月に少し故障があり、走れない時期もありました。自分でも不安はあったので、箱根駅伝予選会は出場せず、全日本大学駅伝に合わせてトレーニングを続けました。
全日本大学駅伝では2年連続でアンカーの8区を任されました。
チームの目標であるシード権は獲得できませんでしたが、個人的には昨年度より1分以上タイムを縮められたので、自信にもなりました。9月からしっかり練習を積めたことが要因だと思います。全日本後も継続的に走り込めていて、11月27日の丹沢マラソン(20km)では1時間3分43秒で優勝もできました。練習の一環で出場したため、事前に決めていたタイムを刻みながら走った結果ですが、プラン通り走れたのは箱根に向けて好材料だととらえています。
最後の箱根駅伝では主要区間での好走も期待されます。どのような走りをしたいですか?
どの区間を任されたとしてもチームの代表としての意識を持って臨みたいと考えています。これまでお世話になった人たちに喜んでもらえる、恩返しにつながる走りをしてチームを勢いづけたいと思います。
前回大会は花の2区に出走 「区間賞を目指すのは当然。チーム皆で頑張りたい」
松崎咲人 選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?佐久長聖高校出身)
箱根駅伝は1年次生から出場し、前回は2区を担いました。最終学年の今季はどのように過ごしてきましたか?
今季は1万mで自己ベスト(28分39秒46)を更新することと、箱根での区間賞を目標に掲げて練習に取り組んできました。ただ、5月の関東インカレで足を疲労骨折してしまい、夏合宿は参加できませんでした。その後、箱根駅伝予選会、全日本大学駅伝と少しずつ調子を上げてきたという状態です。
けがで苦しい時期は、どんなことを支えに乗り越えてきましたか?
気持ちとかではなく、そのときできること、やらなければいけないことをやってきました。水泳やバイクなど心肺機能を鍛えるトレーニングに取り組んでいました。7月に教育実習で高校に行った時に、恩師の先生から「じっくりやっていくように」と言っていただいたこともあり、焦ることなくトレーニングを積んできました。
箱根駅伝予選会(1時間4分01秒/49位)と全日本大学駅伝(7区11位)を振り返ると?
予選会は自分でペースを決めて設定どおりに走った結果なので、特に思うことはありませんが、チームとしては9位通過と苦しい結果でした。それが今の実力だと認識して箱根に向けて頑張っていくしかないなと思います。全日本は他大学のエースと言われる選手たちと走ったことで、自分の力不足を再確認しました。
チームとしても箱根駅伝で松崎選手にかかる期待は大きいと思います。
それはあると思いますが、誰か一人に頼るようなチームではありません。今年度のスローガンも「ワンチーム」としているので、一人ひとりが頑張っていくのが今のチームのスタイルです。自分がどの区間で出ても区間賞を目指して頑張るのは当然として、皆で頑張っていきたいという気持ちを強く持っています。
1年間の故障からエースが復活 「自分の区間で貯金をつくる」
石原翔太郎選手(体育学部競技スポーツ学科3年次生?倉敷高校)
股関節のけがで昨年度は戦列を離れましたが、今年度は全日本大学駅伝3区で区間賞を獲得する活躍を見せるなど復活を遂げました。
10月の箱根駅伝予選会では、前半は個人トップといいペースでレースを進めることができましたが、力不足や脱水症状もあり、後半は体力が持ちませんでした。そこから約3週間後の全日本に向けて、レース本番で失敗しないように距離を踏み、スピードも意識して練習を積みました。1年時の箱根以来、約2年ぶりの駅伝だったのでとても緊張しましたし、区間賞を獲得できたうれしさはありましたが、やはりスタミナやスピードはまだまだ。箱根に向けた課題として、さらに頑張ろうと思いました。
その後、八王子ロングディスタンスでは28分13秒78で1万mのセカンドベストを更新しました
27分台が出ればいいなと考えて臨んだレースで、前半はいいペースで走れました。疲労もあり、調子はあまりよくありませんでしたが、最低でもあれぐらいのペースで走れるとは感じていました。箱根は距離が長くなるので、とにかくスタミナが必要。まだハーフの距離には慣れていないので、しっかりとした走り込みが大事だと感じています。
箱根駅伝に向けてチーム、個人の目標を教えてください
チームとしてはまだシード権が取れるかどうかギリギリのラインなので、残りの期間でしっかり力をつけなければいけないと考えています。シード権は必ず取って、予選会には回らないチームになりたい。個人としては残り少ない練習をしっかりこなして、納得のいく内容を積んでいければ区間賞は見えてくると思います。他大学の選手には負けたくないので、たとえ留学生がいる区間だとしても、自分が任されたところで貯金をつくりたいと思います。
充実の夏合宿を経てスタミナも強化 母校初の箱根路出走ランナーを目指す
折口雄紀 選手(体育学部体育学科3年次生?智辯学園和歌山高校出身)
大学3年目のシーズンは、どのような目標を立てて始め、実際はいかがでしたか?
箱根駅伝のメンバー入りを目指して頑張ろうとスタートしました。4月に貧血気味になって1カ月弱走れない時期もありましたが、6月ぐらいから回復して、夏合宿は全てのメニューをこなせました。練習メニューにプラスして走ることもできたので、100%以上の内容だったと思います。そこからまた本格的に距離を踏んで、メンバー入りを目指しています。
和歌山?智辯和歌山高時代にインターハイや全国高校駅伝にも出場していますが、それらも含めて、ここまでで一番と言える会心のレースは?
最近で言うと、1時間3分38で走った11月の上尾シティハーフマラソンです。目標としては1時間3分台だったので、監督から「1km3分ペースで押していこう」と言われていた通りの走りができました。箱根駅伝予選会でチームが9位だったことで、僕が頑張らないといけないという気持ちもありました。1、2年次生のころは長い距離が苦手でしたが、今年に入って前向きに取り組んできたことで、長距離の適正がついた感じで、自信になりました。
箱根駅伝では、どのような走りをしたいですか?
単独走でも速いペースで押していけるのが自分の武器なので、往路かスピードの生かせる6区を走ってみたい。往路は強い選手が集まりますが、駒澤大学や青山学院大学など力のあるチームに、1つでも勝てたらうれしい。自分は智辯和歌山高陸上部の1期生で、まだ箱根駅伝を走った高校の卒業生はいません。第1号になるのは大きな目標ですし、不甲斐ない走りはできないという強い思いも持っています。
「自分がしっかりやる」 強い気持ちで区間上位を目指す
神薗竜馬選手(健康学部健康マネジメント学科3年次生?鹿児島実業高校)
ここまでのシーズンを振り返っていかがでしょうか。
今シーズンは箱根駅伝予選会、全日本大学駅伝と出場したかったレースのメンバーに入れず、悔しさを感じています。夏合宿では例年にないほどの走り込みをして、大学に入って初めて月間1000kmを走破しました。しかしその反動もあって秋以降は調子が上がらず、予選会前の練習では集団から離れてしまうなどうまく走れず、レースに向けて調子を合わせられませんでした。チームとしての結果もあまりいいとは言えず、“自分が走れていれば”と歯がゆい気持ちもありました。
箱根駅伝に向けて、調子は上がってきていますか?
10月、11月と記録会で1万mのレースを2本走って、連続して28分台の記録を残せました。今年度に入ってからスピード練習を本格的に取り入れるなど、自分がやりたいと思う練習ができていて、今は調子も上向いています。最近の箱根に向けたポイント練習では、余裕を持って走り、集団を引っ張れています。故障で戦列を離れている4年次生もいるので、来年度も見据えて自分がしっかりと引っ張っていければと考えています。
箱根駅伝ではどの区間を走りたいですか?
昨年度は3区を任せてもらったにもかかわらず、区間15位とふがいない走りをしてしまいました。今年度もできることなら往路を走り、区間上位の結果を残したい。同級生の石原翔太郎もけがから復帰し、5区?6区の特殊区間を走れる選手もそろっていますが、彼らに頼りすぎることなく、全員が「自分がしっかりやるんだ」という強い気持ちを持って臨みたいと思います。
けがから挫折を経験するも励ましを力に成長遂げる 「先輩の借りを返したい」
丸山真孝 選手(体育学部競技スポーツ学科3年次生?中越高校出身)
この1年間はどのように過ごしてきましたか?
昨年度は箱根駅伝のメンバー入りを狙っていた中で、12月上旬にシンスプリントと疲労骨折をしてしまい、出走できずとても落ち込みました。年明けから練習を再開できましたが、またけがをしてしまい、夏前にようやく練習できるようになって、自分としては箱根を走ることに重点を置いて練習を重ねてきました。
故障が長引いて苦しい時期は、どのようなことを支えにしてきましたか?
特に5月や6月は走りたいけど走れないといういちばん苦しい時期で、「もう辞めてもいいかな」という気持ちもよぎることはありましが、高校時代の先輩や卒業した大学の先輩方に相談すると、「もう少し頑張ろう」「続けよう」と言っていただき、「今年は頑張ってみよう」と切り替えることができました。「お前がやり切ったと思うなら辞めてもいいんじゃないか」と言われたら、辞めていたかもしれません。
10月には10000mで29分03秒81の自己ベスト。夏以降は調子が上がっていったのでしょうか?
1、2年次生の夏合宿はけがや体調不良で完全消化できませんでしたが、今年度はしっかり長い距離を意識したトレーニングができたので自信になりました。10月の1万mに関しては、その1週間ぐらい前から調子が悪く、29分10~20秒ぐらいで走れればと思っていたので、自分でも驚きの自己ベストでした。
もともと箱根駅伝への特別な思いがあったのですか? また、箱根ではどのような走りをしたいですか?
ずっとテレビで見ていて、自分も走ってみたいと思っていました。大学に来て、1、2年次生の箱根駅伝では沿道で走路員を務め、自分の背中を選手が走っていく時間がいやで、自分も走る側に行きたいと強く思っていました。本戦では10区を走りたい。前回10区の吉冨裕太さん(体育学部卒?西鉄)は一緒に練習する機会が多く、お世話になりました。苦しい走りになってしまった先輩の借りを返したい。
「陸上人生でもっとも辛い期間」を乗り越え 箱根路での再起を誓う
梶谷優斗選手(体育学部競技スポーツ学科2年次生?滋賀学園高校)
6月の全日本大学駅伝予選会では各大学のエースが集う最終組で日本人3着に入るなど好走しました。春先のトラックシーズンを振り返っていかがでしたか?
今シーズンは、「チームの主軸として結果を残す」と目標を決めてスタートし、これまで以上に貪欲に走り込んできました。全日本予選には東洋大学や創価大学など強豪校も出場していましたが、まずまずの走りでチームに貢献する走りができたと思います。一方で、日本人トップになれなかったのは自分の甘さや弱さの表れであり、さらに力をつけたいと思うようにもなりました。
好調を維持する中で、9月の日本インカレ1万mでは途中棄権となりました。
夏合宿後の日本インカレでは、レース直前の調整がうまくいかず途中棄権をしてしまいました。以降は調子が上がらない日々が続いて……。少しコンディションが上向いて臨んだ全日本では2区を任されながら、区間18位とチームに迷惑をかけてしまいました。自分の走りでシード権を逃してしまい、チームメートや応援してくださる皆さんに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。9月からの3カ月間は陸上人生でもっともつらく、結果が残せなかった時期だったように感じています。
不調から脱却するべく今はどのような思いでトレーニングをしていますか?
全日本後に両角監督から、「落ち込んでいても仕方ない。前を向いて次のレースでの好走を目指そう」とアドバイスを受けました。全日本については悔やんでも悔やみきれませんが、あえて前向きにとらえるのであれば、全日本で各大学のエースと同じ区間を走り、自分の力不足や取り組みの甘さを痛感することができました。時間はかかりましたが、この経験を無駄にせず箱根駅伝でチームに恩返しをしたいと思えるようにもなってきました。
リベンジの舞台となる箱根駅伝ではどのような走りをしたいですか?
箱根で区間賞を獲ることは、大学時代の目標の一つです。そのために、残された期間で悔いのない練習をして臨みたい。各区間20km前後と距離が長いので、スタミナをつけることがいちばんの目標。また、レース中に何よりも重要になるのは精神力だと考えているので、ハイペースな展開になってもしっかりと粘り強く走りたい。箱根は多くの人に注目され、今後の競技人生を左右する舞台。全日本での悔しさを晴らすべく、精いっぱい走ります。
前回の箱根路で7区区間3位 「最善の努力をして当日を迎える」
越陽汰選手(体育学部競技スポーツ学科3年次生?佐久長聖高校出身)
ここまでを振り返ってどのようなシーズンでしたか?
前回の箱根駅伝では7区で区間3位とまずまずの走りができました。その後は2月の全日本実業団ハーフマラソン大会などにも出場して好タイムを狙ったのですが、納得いくコンディションで臨めず、目標は達成できませんでした。そこからは練習は積めるものの、結果につながらないもどかしい期間が続きました。9月の夏合宿中には、起床時にめまいを感じ、病院で精密検査をしたところ前庭神経炎であることが分かりました。しばらく症状が続き、実家に帰って静養する時期もありました。昨年度はけがで夏合宿に参加できず、「今年こそは1年間練習を継続して力をつけたい」と走り続けていた矢先のできごとで、結果を残したいという焦りや病気に向き合う不安からとても落ち込みました。
チームの戦いはどのように見ていましたか?
箱根駅伝予選会や全日本大学駅伝はチームとして納得いく結果ではなかったと思います。自分が走れていたら結果が好転する場面もあったのではないかと感じました。今は医師の先生から許可もいただいて、練習を再開しています。両角監督からは「体を第一に、無理をしないように」と声をかけていただているので、可能な範囲でトレーニングに取り組んでいます。
箱根駅伝に向けて今の思いを教えてください。
今後のコンディションがどうなるのか不透明な状況でもありますが、あきらめずに調整を続けていきます。12月の直前合宿ではチーム全体の練習メニューを消化できていますし、いつ起用が決まってもいいように最善の努力を重ねて、箱根当日を迎えます。
同級生の活躍に刺激を受け、さらなる飛躍を目指す
水野龍志 選手(体育学部競技スポーツ学科2年次生?小林高校出身)
昨年はルーキーながら出雲駅伝(4区10位)に出場しました。2年目の今年度はどのような目標を持って取り組んできましたか?
昨年度の出雲では力不足を感じる結果となりました。今年度は駅伝の出場を目指しつつ、1万mの28分台なども目標にスタートしました。しかし、シーズン前半は過去最低の調子というくらい思うように走れず、7月の関東学生網走夏季記録挑戦競技会1万mで自己ベスト(29分02秒44)は出せたものの、今度は左ひざを故障してしまい、7月後半から1カ月ほど走れませんでした。
焦りや不安などもあったかと思いますが、どのように乗り越えましたか?
このままではいけないという思いもありましたが、両角先生と相談しながら目の前の練習に取り組んできました。夏合宿には帯同したので、筋力トレーニングにも取り組みつつ、ポイント練習では補助を務めていました。8月下旬から練習には本格的に復帰でき、9月以降は1万mで自己ベストに近いタイムで走れていました。今は練習もしっかりできていて、本番が近づくにつれて「頑張るぞ」という気持ちになってきています。
前回の箱根駅伝は出場こそかないませんでしたが、16人のメンバー入りを果たし、何か得るものはありましたか?
走れなくて悔しいという思いと、メンバーとして一緒にやった練習を通して、走った人たちとはまだ差があるなと感じました。同じ学年の吉田響や越陽汰が出場して、2人とも区間上位の活躍だったのを見て、僕も頑張りたいと刺激をもらいました。自分の武器は大きなミスをしないことです。箱根駅伝では集団走が得意な面を生かして区間上位で走れればと思っています。
粘り強さと安定感が武器の新星が大学駅伝デビューを目指す
竹割真 選手(文化社会学部広報メディア学科1年次生?九州学院高校出身)
九州学院高では2年連続で全国高校駅伝に出場し、好成績を残してきました。bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户を進学先に選んだ理由を教えてください。
2018年度大会でのbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户の総合優勝を見て、自分もここに入って箱根に挑戦してみたいという気持ちは持っていました。高校時代に比べて練習量は増え、質も上がっています。また、高校よりも内容を自分で考えて調節するなど自由度が高いので、自分でしっかり考えてやらないといけないという思いで取り組んでいます。自分はけがをしにくいことが強みなので、練習で走る距離が延びることは問題ありません。ここまでもしっかりと距離を踏めています。
箱根駅伝エントリーメンバー選出で大きなカギを握る11月の上尾シティハーフマラソンでは63分台で走り、チーム3番目の成績を残しました。
同級生がほかの大会なので活躍することもあり、ライバル意識をもって競技に向き合ってきました。自分は春の入学直後からけがなく、夏合宿でも満足いく練習量を積めていたので、その成果がやっと出せたという思いです。
いよいよ初めての箱根駅伝が近づいています。竹割選手にとって箱根駅伝とはどのような存在でしょうか? また、出場できた場合の目標を教えてください。
自分の持ち味はレースでの粘り強さと、狙いをはずさない安定感。高校時代から駅伝で大きな失敗をしたことはないので、その面についての自信はあります。箱根駅伝は起伏あるコースが特徴ですが、苦手意識はありません。任された区間で5番以内に入り、チームの目標であるシード権獲得に貢献したい。箱根で痛烈な大学駅伝デビューができればうれしいです。
力のある先輩と切磋琢磨し 目標の箱根路デビューへ日々前進
中井陸人 選手(文学部歴史学科1年次生?倉敷高校出身)
倉敷高で全国高校駅伝に出場するなどで活躍した後、どのような目標を持ってbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に入学しましたか?
中学校から陸上競技を始めましたが、箱根駅伝で活躍することが陸上人生最大の目標です。東海大に進んだのは高校の先生の勧めもありましたが、倉敷高出身の石原翔太郎先輩に憧れていたのと、昨年度の駅伝主将だった本間敬太さん(体育学部卒)が同じ中学校というつながりもありました。箱根では、できれば1年目から走りたいと思ってこれまでやってきました。
実際に大学で練習するようになって、レベルの高さなどを感じましたか?
強い先輩や同級生がたくさんいて、そのような環境で練習できることが自分を日々成長させてくれています。トラックシーズンは思うような結果が出ませんでしたが、夏合宿でトップチームの練習をしっかりこなせて、「自分も勝負できる」という手応えをつかむことができました。
自分の強みはどんな部分ですか?
先輩たちにも挑戦して食らいついていけるところが自分の強みかなと思っています。今後は結果を残すことでそれを証明していきたいです。距離的には短いよりは長い距離の方が得意。でも、箱根駅伝予選会後に調子を落としてしまい、練習できない日もあって、初めてのハーフマラソンとなった上尾シティハーフマラソンは1時間4分17秒でしたが、タイムはもっと出せるという感覚があります。
箱根を走るチャンスがあれば、どのような走りをしたいですか?
大学在学中には往路を走れる強い選手になりたい。今回チャンスがあれば、チームに貢献する走りをするのは大前提で、ずっと目標だった箱根を楽しみたいですね。同級生のメンバーとは、自分たちが4年次生になった時には総合優勝しようと話しています。
即戦力ルーキーが箱根路でも活躍誓う
花岡寿哉 選手(情報理工学部情報科学科1年次生?上田西高校出身)
どのような魅力を感じてbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户を進学先に決めましたか?
自分がはじめてみた大学駅伝が2018年度の箱根駅伝。東海大が初優勝したレースでした。その印象が強く、高校3年間あこがれてきました。大学進学後は、練習内容を自分たちで考えていくことが多いので、足りないところを補おうと練習に臨んでいます。大学入学前に右足の腸脛靭帯を故障し、回復には少し時間がかかり、もどかしい思いもありました。練習に復帰できたのは8月の夏合宿前で、練習に加われるようになってからは徐々に走れるようになり、ハードな内容でも集団の前で走れて、距離も自分の中では踏めていたと思います。最初はきついこともありましたが、早めに慣れて対応できました。
その後は、9月の日本インカレ男子1万mで6位入賞、全日本大学駅伝では1区を任されるなど活躍につながりましたね。
日本インカレでは正直に言って、あそこまで戦えると思っていませんでしたが、大学トップ選手がそろう中で6位は自信につながりました。終始いい位置でレースを進められて、序盤にペースをつくって、粘り切るという自分の好きな展開にうまくはまりました。全日本では、単独で走るより周囲にほかの選手がいる1区の方が自分に向いていると思っているので、いい位置でつないでチームに貢献したいと考えていました。終盤、青山学院大学の選手が集団から飛び出したときに、反応はできていたのに付いていく判断ができず、その自信がなかったことを悔しく感じています。
初めての箱根駅伝に向けて、レースのイメージはできていますか? 目標も教えてください。
ハーフマラソンの経験がなく、20km以上の距離を走る不安はありますが、合宿や日々の練習を通して、少しでもその不安をなくしてレースに挑みたいと考えています。箱根駅伝での区間賞獲得は大学4年間を通じての大きな目標。チャレンジャーの立場ですが、チームの流れをつくる大事な区間を走れれば、全日本の反省を生かして集団の中で力を出し、最後は勝ち切れるようにしたいですね。本番に向けて調子を上げていきます。
主務として選手たちをサポート 「選手には気持ちで負けてほしくない」
千原蓮也主務(理学部情報数理学科4年次生?綾部高校出身)
主務として今年度のチームをどのように見ていますか?
箱根駅伝で総合10位までに与えられるシード権の獲得を目指す中で、大学駅伝界を代表する力を持つ石原翔太郎の存在は大きな武器になると思います。また、6区には一昨年度区間5位、昨年度区間6位に入った川上勇士が準備しているので、キーマンになるのではないかと考えています。ほかにも1万mで28分台の自己ベストを持つランナーが多く、実力を発揮できれば目標達成に近づくと信じています。
ここまでのシーズンを振り返ってください。
箱根駅伝予選会では、レース前から「無理をして上位通過を目指すのではなく、安全にミスなく本戦出場権を獲得しよう」と目標を立てていたので、チームとして最低限の走りはできたと考えています。ただ、総合9位での通過の裏にはスタミナ不足などの課題もありましたので、宇留田竜希駅伝主将のもと、選手一人ひとりが意識や考えをあらためるきっかけになりました。予選会から2週間後の全日本大学駅伝では総合10位で、目標のシード権には手が届きませんでした。序盤の出遅れが響いてしまい、前半区間から流れに乗ることの大切さを痛感しました。箱根では、選手一人ひとりがミスをすることなく、粘り強くタスキをつなぐ必要があると思います。
千原主務にとっては最後の箱根駅伝になりますが、どのような思いで臨みますか?
bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に進学するまではマネジャーとして活動したことがなかったので、振り返ると初めは右も左も分からない状態でした。先生や先輩方、選手たちに支えてもらいながら、4年次生では主務を務めましたが、選手の活躍が何よりの励みになっています。箱根は、努力を惜しまなかった選手だけが走れる舞台であり、どの選手も強い思いや高い目標を持ってスタートラインに立ちます。東海大の選手たちには、他大学の選手たちに気持ちで負けてほしくありません。これまで過ごしてきた努力の日々を思い出しながら、箱根路を駆け抜けてもらいたい。自分も当日まで全力でサポートしていきます。
シード権死守へ 「ポイントは1区から3区でいかに粘れるか」
出雲全日本大学選抜駅伝競走は9位、全日本大学駅伝対校選手権大会は12位とここまで苦しい戦いを強いられてきました。
昨年度の成績を大きく下回る成績だったので、選手層にはあらためて課題を感じています。一昨年度、昨年度のチームを主力として支えてきた選手たちが相次いで卒業したのに加え、今シーズンはエースの石原翔太郎(体育学部2年次生)らを故障で欠いてしまったことが大きく影響しました。一方で出雲駅伝、全日本大学駅伝ではこれまで出場機会がなかった選手たちを積極的に起用することで、貴重な経験を積ませることも意識していました。各自が2大会で得た課題を、残された期間でどこまでクリアできるかが箱根駅伝での上位進出に向けたカギになります。ここまでの結果を悲観しすぎることなく、しっかりと前を向いてトレーニングに取り組んでほしいという思いで日々の指導にあたっています。
箱年駅伝ではどのようなレースプランを描いていますか?
1区から3区でいかに粘ることができるかがポイントです。他大学は着実に力をつけており、前半からトップクラスの選手たちが並ぶことも予想されます。序盤は少し劣勢に立たされる可能性が高い。その区間でいかに離されずに、4区以降につなげられるかがレース全体の結果を大きく左右するでしょう。そのために必要なのは集団から離れても最後まで自分の力を出して走り切れる「強さ」です。1区間の距離が長い箱根駅伝は、他チームの選手と離れて単独走になりやく、そのような状況で自身のコンディションや天候、レース展開を考えながら一人で走ることは容易ではありません。また、5000mや1万mの持ちタイムがよくても、駅伝になると結果を残せない選手もいれば、逆にその難しさをものともしないランナーもいます。選手たちにはその状況を克服する強さを身につけてほしい。全日本大学駅伝後の練習では箱根駅伝本番を想定して選手ごとにスタート時間を細分化し、単独で走るメニューを増やして調整しています。
箱根駅伝への意気込みを教えてください。
総合10位までに与えられるシード権は何としても死守したいと、選手たちは必死に努力を続けています。今シーズンのここまでの結果もあり各メディアにおける本学への注目度は決して高くありません。しかし、劣勢に立たされているときほど、学園関係者の皆さまや卒業生の応援が何よりも選手の力になります。bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症拡大の影響で、今大会を主催する関東学生陸上競技連盟から「沿道でのいかなる活動も自粛」するよう発表されています。選手たちの力走を直接見ていただけないのは残念ではありますが、画面越しにぜひ温かいご声援をお寄せいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
?学部学年 ②出身高校 ③1万m自己ベスト ④ハーフマラソン自己ベスト
◆市村朋樹選手
①体育学部4年
②埼玉県?埼玉栄高校
③28分03秒37
④1時間2分53
全日本大学駅伝を終えてから着実に調子も上がっている。往路でしっかりと結果を残し、チームの上位進出に貢献する
◆長田駿佑選手
①体育学部4年
②北海道?bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户付属札幌高校
③31分55秒62
④1時間3分19
故障で出雲?全日本は欠場したが、地道な走り込みでスタミナもついた。シード権獲得につながる走りが目標
◆本間敬大選手
?体育学部4年
②長野県?佐久長聖高校
③29分14秒44
④1時間2分59
ここまで悔しい結果が続いているが、集大成となる箱根駅伝ではチームに勢いをもたらす走りをしたい
◆吉冨裕太
①体育学部4年
②福岡県?大牟田高校
③28分49秒83
④1時間5分12
4年目にして初めて箱根駅伝出場へのチャンスを手繰り寄せることができた。これまでお世話になった方々への感謝の思いを持ってスタートラインに立つ
◆金澤有真選手
①政治経済学部3年
②宮城県?仙台育英学園高校
③28分48秒76
④1時間9分19秒
故障でリハビリの期間は長かったが、精神的に成長できた。その成果を箱根駅伝でしっかり発揮したい
◆川上勇士選手
①体育学部3年
②千葉県?市立船橋高校
③28分59秒60
④1時間7分40
前回大会は6区区間5位だったので、さらに上位を目指すべく練習を積んできた。残りの期間もしっかりと調整して本番に臨む
◆杉本将太選手
①体育学部3年
②千葉県?bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户付属市原望洋高校
③29分16秒89
④1時間11分37秒
1、2年次生のときは故障が続いたが、友人や両親、チームメートに支えてもらってきた。感謝と笑顔をテーマにレースに臨む
◆竹村拓真選手
①情報理工学部3年
②秋田県?秋田工業高校
③28分54秒56
④1時間3分28秒
昨年度初めて箱根駅伝に出場し、チームの代表としての自覚が芽生えた。ここまで悔しいレースが続いているので、箱根では結果を残したい
◆松崎咲人選手
①体育学部3年
②長野県?佐久長聖高校
③28分39秒46
④1時間2分11秒
他校のエースと渡り合い、チームを流れに乗せる走りが目標。どの区間を任されてもしっかりと走れるよう準備していく
◆入田優希選手
①体育学部2年
②熊本県?九州学院高校
③29分02秒30
④1時間5分30秒
全日本は初めての大学駅伝出場だったので、緊張してしまった。箱根駅伝ではリラックスして臨みたい
◆神薗竜馬選手
①健康学部2年
②鹿児島県?鹿児島実業高校
③28分42秒61
④1時間5分28秒
今年度は出雲、全日本に初めて出場し、貴重な経験を積めた。初めての箱根でも攻めの走りをしてチームに貢献する
◆溝口仁選手
①体育学部2年
②長崎県?創成館高校
③28分24秒48
④―
今年度に中距離から転向し、夏合宿でもしっかりと走り込むことができた。自信のあるラストスパートを武器に勝負する
◆梶谷優斗選手
①体育学部1年
②滋賀県?滋賀学園高校
③28分27秒77
④―
自分の持ち味である粘り強さとスピード持久力は距離の長い箱根駅伝で武器になる。区間上位を目指してコンディションを整えたい
◆越陽汰選手
①体育学部1年
②長野県?佐久長聖高校
③28分48秒37
④―
日ごろの生活から気を抜くことなく、練習にも高い意識を持って箱根に臨む。先輩たちとともにチームの上位進出に貢献したい
◆水野龍志選手
①体育学部1年
②宮崎県?小林高校
③30分05秒07
④―
高校時代から箱根駅伝出場は大きな目標でした。自信のあるスピードを武器に自分の力を発揮する
◆吉田響選手
①体育学部1年
②静岡県?bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户付属静岡翔洋高校
③29分42秒42
④―
上り坂には自信があり、1年間しっかりとトレーニングを積んできた。緊張よりも出場できる楽しさを感じながらレースに臨む
自身最後の箱根路を前に「大きな手応え」
市村朋樹選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?埼玉栄高校出身)
大学最後のシーズンはどんな意識で取り組んできましたか?
一昨年や昨年までの強い先輩たちのおかげで自分自身はもちろん、チームとしても力をつけてきました。4年生になり、引っ張っていく存在としての自覚を持ってトレーニングに励んできました。練習でほかの選手に遅れない、きつい顔を見せないなど、最上級生としての存在を見せてきたつもりです。トラックシーズンではそれができましたが、駅伝シーズンでは情けない姿を見せてしまったので悔しいです。
出雲全日本大学選抜駅伝競走で1区区間10位、全日本大学駅伝対校選手権大会では3区区間14位でした。ここまでのレースを振り返ると?
ともに前半区間を任されたので、レース展開などを考えて集団の流れに乗って走ることを想定していましたが、前の方に位置取ることになってしまい、他大学の選手の力を使って走れませんでした。気温の高さもありましたが、レースプランの甘さが結果に出てしまったと考えています。全日本大学駅伝は調子があまりよくなく、当日も留学生選手について行ったことで速いペースになり、後半にバテてしまいました。周りの選手に影響を受けてしまい、いい流れをつくれなかったです。
全日本大学駅伝以降はどんな取り組みをしながら、箱根駅伝に備えていますか?
11月28日の丹沢湖マラソン20kmでは59分22秒をマークして優勝と、思った以上に結果が出てよかったです。9月以降では一番まともな走りができ、大きな手応えも感じています。これまでの箱根駅伝前には練習をしすぎてけがをしてしまったので、最後となる今回は絶対に故障をしないで当日を迎えたいという思いから、今年度はストレッチの頻度を多くして、ジョグなど基礎的な練習にも力を入れています。箱根駅伝ではシード権を獲って、次の世代につなげたい。
出雲?全日本は故障で回避も 「地道な走り込みで20kmレースにも自信がある」
長田駿佑選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?付属札幌高校出身)
昨年度、全日本大学駅伝対校選手権大会と箱根駅伝に出場して、どのような収穫がありましたか?
1、2年次生のころは練習をあまり積めず、3年次生になってようやく1年間、しっかり練習を積めたことで両レースに出場できました。特に箱根駅伝は、規模や緊張感がほかのレースとは違います。1区間の距離も長いので、今までやってきたことが直接結果につながると感じました。実際に走ってみるとレース後半で力不足を感じたので、4年目もまたしっかりと練習で上積みできれば、もっと上のレベルで戦えると思いました。
今年度はどのような目標を掲げて駅伝シーズンに臨みましたか?
今年度はトラック種目よりも駅伝に向けて走り込もうと考えてスタートしましたが、7月末の練習中に左足首をねんざしてしまいました。8月の終わりに復帰しましたが、箱根駅伝のことを考えて出雲全日本大学選抜駅伝競走や全日本大学駅伝は回避しました。今は故障も癒えており、箱根駅伝も問題なく走る状態です。昨年度はスピードを重視した練習に多めに取り組んだのに対し、今年度は地道な走り込みを多くしたので、20km前後のレースに対する自信が高まっています。
4年次生として迎える箱根駅伝に向けて抱負をお願いします。
今年度の出雲駅伝、全日本大学駅伝は、チームとして厳しい順位で、自分は出場できず悔しい思いをしました。仲間たちに迷惑をかけてしまったので、箱根駅伝ではしっかり走ってチームに貢献することが目標です。全日本大学駅伝はシードを落としてしまいましたが、箱根駅伝では絶対にシードを獲って後輩たちのためにも来年度につなげたい。大学生活最後のレースでもありますし、いい走りをして終わりたいと思っています。
自身最後の駅伝で「集大成を見せる」
本間敬太駅伝主将(体育学部競技スポーツ学科4年次生?佐久長聖高校出身)
出雲全日本大学選抜駅伝競走は9位、全日本大学駅伝対校選手権大会は12位。今季を振り返っていかがですか?
出雲駅伝では初めてアンカーを任されたので緊張しました。気温が高いことに加え、前との差も離れた単独走だったので、いつも以上の苦しさがあり、後半に失速してしまったのは大きな課題。チームとしても大事な初戦で崩れたことは反省しないといけません。全日本大学駅伝は8位までに与えられる次大会へのシード権獲得を目標にしていましたが、悔しい結果となりました。自分が走った7区時点ではシードに届く可能性もあったと思いますが、前との差をなかなか詰めることができず、アンカーの竹村拓真(情報理工学部4年次生)にも負担をかけてしまいました。
これまでどんなことを意識して練習に取り組んできましたか?
コロナ禍でハーフマラソンなどに出場する機会が少なく、長い距離でのレース経験が足らないからこそ、練習でも集団走ではなく、単独走を多くしています。チームとしては箱根駅伝に向けて、山に特化した選手を準備できている点が大きいと思います。主将としてはチームの先頭に立って、ほかのメンバーへの声かけも意識してきました。
箱根駅伝に向けての抱負をお願いします。
一人ひとりの役割を大事にしながら、序盤で出遅れないようにしたい。他大学も力があるので、往路から粘って復路につなげられたらと考えています。チーム目標は最低でも10位までに与えられるシード権獲得で、チャレンジャーとして1つでも上の順位でゴールしようと話しています。個人的にはこのレースで陸上競技の第一線を離れることを決めています。集大成を見せるためにも、最後はチームメートや両角速駅伝監督(体育学部教授)、両親ら支えてくれた方々に感謝して走りたいと思います。
悔しさを糧に覚醒 「感謝の気持ちを持って箱根路に」
吉冨裕太選手(体育学部競技スポーツ学科4年次生?大牟田高校出身)
今年度の目標とここまで手ごたえを聞かせてください。
駅伝を走るためにbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に入学したので、学生三大駅伝を中心に、特に箱根駅伝を走りたいという強い思いで4年目をスタートさせました。夏合宿では、序盤に母校である大牟田高の合宿に参加し、3次合宿からチームに合流しました。しかし、4次合宿の選抜メンバーから漏れてしまい、それが本当に悔しくて、「まだ箱根駅伝までは4カ月ある。絶対に挽回してやる」という気持ちになったのがここまで成長できた要因だと思います。
秋シーズンではトラック種目でも好成績をマークしました
これまでと違う取り組みをしたわけではありませんが、気持ちは大きく変化しました。「やるしかない」と、あらためて陸上競技と向き合った感覚です。全日本大学駅伝対校選手権大会ではエントリーメンバーの16人には入れたものの、出走まではいきませんでした。その翌週の日体大長距離競技会で「結果を出さないと箱根駅伝出場は危うい」と思っていたところ、1万mで28分49秒83の自己ベストを出せました。
箱根駅伝に出られたらどのような走りを見せたいですか?
これまで金銭面などで親に負担をかけ、帰省時の練習や教育実習では母校の大牟田高の先生方にとてもお世話になってきました。周囲の皆さんに対して感謝の気持ちを込めた走りができたらと思っています。
“両角再生工場”2期生 「毎週歩いた4区や7区で結果を残したい」
金澤有真選手(政治経済学部経済学科3年次生?仙台育英学園高校)
しばらく故障でチームを離れていましたが、復帰までの道のりを教えてください。
1年時に左の腓骨、2年時は右の内転筋、3年時は右の腓骨と故障が続きました。ケアはしていたのですが、痛めた箇所をかばいながら練習を続けてしまったことが大きな要因です。今年度に入ってからは、両角速駅伝監督(体育学部教授)から「故障に強い足づくりに徹してはどうか」とアドバイスを受けました。昨年度までエースとして活躍していた名取燎太さん(体育学部卒?コニカミノルタ)も取り組んだリハビリ法で、毎週土日に寮から小田原中継所の辺りまで往復50~60kmを歩いたり、伊勢原市の大山を登ったりしてきました。朝ごはんを食べたらすぐに出発して、8時間ほど歩いて帰ってくることを繰り返す中で、自分を見直すよいきっかけにもなりました。名取さんはこの練習で復活して活躍していたことも、「“両角再生工場”の2期生としてがんばろう」という励みになりました。
復帰後の練習にはどのような思いで臨んでいましたか?
それまでは地道に一人でトレーニングをしていたので、みんなとまた走れる、練習できる、ただそれだけでうれしかったです。一日一日を大切に過ごせるようになりました。復帰当初は練習で遅れることもありましたが、競技に対する意識も変わり、日に日に力をつけることができています。
箱根駅伝での目標を教えてください。
まだ10人の出場メンバーに入れるかはわかりませんが、11月以降の練習でもしっかりと成果を残せています。希望区間を語るよう立場でもありませんが、あえて挙げるなら毎週歩いた4区や7区を走りたいですね。地道なトレーニングに励んでいた時期を思い出しながら走れば、いつも以上の力が出せると思います。故障が多くても自分に声をかけ続けてくれた両角監督やチームメートのためにもしっかり結果を残したい。
前回大会6区“山下り”で快走 「とにかく前のランナーを追い続ける」
川上勇志選手(体育学部競技スポーツ学科3年次生?市立船橋高校出身)
前回の箱根駅伝は6区で区間5位と好走しました。
前回大会で6区を経験して感じたのは、序盤の上り坂がとにかくきつかったことです。下りも足への衝撃が強く、最後の平地を上りに感じるくらい厳しいコースでした。下った後、足が止まってしまったのは大きな反省点です。
そうした経験を踏まえて今年度はどんな取り組みをしてきましたか?
あまり得意ではなかった上りに特化した練習をするべく、坂道ダッシュを取り入れました。昨年度より上りに強くなり、走力もついたと手応えを感じていて、自信もあります。全日本大学駅伝対校選手権大会は4区を走らせてもらいました。あまり調子はよくなく、4kmぐらいで腹痛に襲われペースが安定しませんでしたが、体が動いてきついところでも粘れたと思います。ただ、区間5位で、チームとしてはシード権すら逃してしまったということは自分の力不足だったとも感じています。
箱根駅伝ではどんな走りをしたいですか?
前回の箱根を走り、「来年度も区間賞争いをしたい」という思いでこの1年やってきました。当日は区間順位を気にせず、いい流れだったらキープし、流れが悪ければ変える走りをする。とにかく前のランナーを1人ずつ追っていくだけです。箱根は1年で一番大事な大会なので、1月3日に向けて体調を万全に整えていきたい。
テーマは感謝と笑顔 「これまでお世話になった人々に恩返しをしたい」
杉本将太選手(体育学部競技スポーツ学科3年次生?付属市原望洋高校出身)
今季はどのような目標を持ってスタートさせましたか?
入学時から箱根駅伝出場を目指していたので、「今年こそは」と強い気持ちで新シーズンに臨みました。序盤のトラックシーズンでは各種目で自己ベストも出せましたが、夏合宿はスタミナ不足を露呈して、苦しむ時期もありましたが、下を向かずに走り続けたことで、エントリーメンバーに入るだけの力をつけることができたと思っています。
自身の持ち味は?
上り坂が得意だと感じているので、坂道で走り込むときもほかの選手よりも楽しく取り組めているのではないかと思います。箱根駅伝のコースはアップダウンも多いので、自分の持ち味を生かせると思います。
初めての箱根駅伝に向けて意気込みを教えてください。
まだチームのトップ10人に入れるかは分からないので、一回一回の練習でアピールを続けなければなりません。メンバー争いには感じたことのないほどのプレッシャーがありますが、しっかりと打ち勝って出場できるよう頑張ります。1、2年時は故障も多かったのですが、友人や両親、チームメートに支えてもらって今日があります。当日は自分の力を最大限発揮し、「感謝と笑顔」をテーマに恩返しをします。
前回大会アンカー務める 「チームの代表としての責任感を学んだ」
竹村拓真選手(情報理工学部情報科学科3年次生?秋田工業高校出身)
前回の箱根駅伝では10区で区間8位でした。
先輩たちが前の位置でタスキを持ってきてくれたこともあり、緊張もあまりなく気負うことなく走れました。ほかの駅伝とは注目度が違うので、走っているときの観客の多さや走った後の反響は衝撃的でした。収穫としては、チームの代表である意識や責任感を学ぶことができました。当たり前ですが、チームから10人しか走ることができず、自分が出たらほかの人が出られなくなる。そういった責任感を常に持つことの大切さを強く感じました。
今年度は全日本大学駅伝対校選手権大会に出場し、8区区間14位と悔しい結果に終わりました。
前回の箱根駅伝では他大学の選手と比べて、まだまだスタミナや持久力が足りないと感じていたので、今年度はその課題をなくすために練習に取り組んできました。全日本大学駅伝は思うような走りができず、順位もシード権も落とすという結果になってしまい、とても責任を感じています。でも、その後は「このままでは終われない」という思いを持って練習に取り組んでいます。これから本番に向けてしっかり自分と向き合い、調子をどんどん上げていきます。
箱根駅伝ではどのような走りが目標ですか? また、希望の区間はありますか?
ここまでの2大会はチームの足を引っ張る走りになってしまったので、今度は逆に自分がチームの力になれるように、順位としてもチームの流れとしても上げていけるような走りができたらと思っています。希望の区間は、自分のタイプ的に復路だとは思いますが、その中には前回走った10区も視野に入ってきます。前回うまく走れなかった部分でリベンジしたいという思いもあります。
箱根路で完全復活を期す 「往路でチームに勢いを」
松崎咲人選手(体育学部競技スポーツ学科3年次生?佐久長聖高校出身)
1年目から箱根駅伝で活躍しましたが、2年目の昨年度は故障に苦しみました。
前々回の箱根駅伝は、「黄金世代」と呼ばれた力のある先輩たちがいて、メンバー選考がし烈な中、がむしゃらに頑張りました。でも、昨年は7月に痛めた右膝のけががなかなか治らず、競技に対して閉鎖的になってしまった時期もありました。今振り返ってもこの期間は長かったです。いろいろな先生に診てもらい、周りの支えもあって復活の光が見えました。
今季はどのように過ごしてきましたか?
練習を再開したのは6月半ばからで、夏合宿では100%の練習はできませんでしたが、80%ほどのメニューを消化しました。9月半ばに今度は右足の足底腱膜炎になり、出雲全日本大学選抜駅伝競走のころには走れるようになりましたが、今後のためを思って出場を回避しました。全日本大学駅伝対校選手権大会は1年4カ月ぶりの駅伝で不安もありましたが、いざ走ってみると体も動き、2区区間7位とこれまでの練習の成果が出せたと感じています。11月23日の1万m記録挑戦競技会では28分39秒46の自己ベストを出せました。でも、他大学にはもっと速いランナーがたくさんいるので、このタイムでは満足していません。
箱根駅伝に向けての意気込みを聞かせてください。
エースの石原翔太郎(体育学部競技スポーツ学科2年次生)がけがで出場できないので、自分が引っ張っていく意識で、チームを勢いづかせる走りをしたい。個人的には、往路で勝負し、区間賞獲得を目標にしています。
区間距離延長にも自信 「“九州トリオ”でタスキをつなぎたい」
入田優希選手(体育学部競技スポーツ学科2年次生?九州学院高校出身)
今シーズンはどのような目標を持ってスタートを切りましたか?
1年時に箱根駅伝のエントリーメンバーから外れたとき、「次こそは10人の出場メンバーに選ばれるように頑張ろう」と決意しました。春からしっかりと練習も積めたことで夏場に1万mの自己ベストも更新でき、収穫のある前半シーズンを送ることができたと思います。
大学駅伝デビュー戦となった全日本大学駅伝対校選手権大会を振り返ると?
出雲全日本大学選抜駅伝競走には、同じ九州出身で同級生の溝口や神薗が出場しました。同級生の活躍がうれしい反面で、自分が出られなかったことがとにかく悔しかった。「全日本大学駅伝には絶対に出場する」と努力を続けていたので、決まったときは本当にうれしかったです。でも、当日は選ばれたことへのプレッシャーで緊張してしまい、6区区間9位と悔しい結果に終わってしまいました。前半で思ったように体が動かなかったのが原因ですが、後半にかけて徐々にペースを上げることができた点は今後につながると思います。
初めての箱根駅伝に向けて意気込みを教えてください。
1全日本大学駅伝よりも区間の距離は延びますが、対応できるだけの練習は積めています。今大会はリラックスしてスタートラインに立ち、自分の力を出し切りたい。日ごろから切磋琢磨している溝口や神薗と3人同時に駅伝に出場したことはないので、箱根駅伝では「九州トリオ」でタスキをつなげたらとも思っています。
主力選手へと急成長 「箱根駅伝でも攻めの走りを」
神薗竜馬選手(健康学部健康マネジメント学科2年次生?鹿児島実業高校出身)
この1年はどんなことを意識して取り組んできましたか?
昨年度はスピードを意識した練習が中心でしたが、今年は駅伝シーズンを見据えて、じっくりと走り込みました。最初こそほかの選手たちから離れてしまうこともありましたが、スピードだけでなくスタミナもついてきました。両角速駅伝監督(体育学部教授)から、「きつい練習の間のジョグを抜くのではなく、強化するジョグをしなさい」と言われ、合宿や日ごろのジョグも速いペースを意識したことで、大きく成長できたと感じています。
出雲全日本大学選抜駅伝競走では5区区間5位と大学駅伝デビューを果たしました。
「絶対に区間3位以内で走るぞ」と意気込んで臨みました。区間5位だったのは悔しかったのですが、気温が高い中で攻めの走りができました。11月28日の丹沢湖マラソン20kmはラスト5㎞で足が重くなり、力不足を感じました。両角監督から「箱根駅伝を走れるのか、走れないのかを考えるのではなく、区間3位以内で走ると思って練習しなさい」と言われ、あらためて質の高いジョグや距離を踏んでいこうと思えたので、このマラソンはいい収穫になりました。
箱根駅伝の目標をお願いします。
攻めの走りでチームとして上位進出を果たしたいです。2年次生の入田優希(体育学部)と溝口仁(同)は同じ九州出身で、大学に入ってからは「特に2人には負けたくない」という思いがあったので頑張って来られました。まだそろって駅伝を走れていないので、3人でチームに貢献できたらと思っています。健康学部から初めてエントリーメンバーに選ばれ、友人や先生方も応援してくれているので、好走していいところを見せたいですね。
中距離で鍛えたスピードが持ち味 「ラストスパートを武器に勝負」
溝口仁選手(体育学部競技スポーツ学科2年次生?創成館高校出身)
大学駅伝デビュー戦となった出雲全日本大学選抜駅伝競走では2区区間8位。レースを振り返っていかがですか?
夏合宿でしっかり距離を踏み、長い距離にも対応できるスタミナ強化をしてきたものの、初めての駅伝だったこともあり、緊張しました。1区は先頭集団で争ってくると想定していましたが、10位と少し出遅れてしまった。それでも最初から単独走になった中で、後半を恐れずにいいレースができたと感じています。
その後はどのように過ごしてきましたか?
全日本大学駅伝対校選手権大会に出場できなかったことがとにかく悔しく、気持ちを立て直せずに練習を消化できない時期もありました。11月13日の日本体育大学長距離競技会1万mは、全日本大学駅伝に出られなかった悔しい思いをすべてぶつけて、「自分の方が走れるぞ」という気持ちで走り、28分24秒48の自己ベストを出せました。28日の丹沢湖マラソンは初めての20kmでレース展開もよくわからず、10km手前から単独走になりましたが、自分なりにまとめられたと思います。
箱根駅伝に向けて抱負をお願いします。
昨年度までは1500mなどの中距離をメーンにしてきましたが、前回の箱根駅伝が終わった日のミーティングで、両角速駅伝監督(体育学部教授)に「bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に入学したらからには、中距離種目と並行しながら箱根駅伝も走りたい」と直訴しました。ここまで苦しんだ時期は何度もあり、そのたびに中距離に専念しようと考えましたが、いつも監督の言葉が支えになりました。出雲駅伝出場をかけた9月のbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户長距離競技会で好走できたときは、「駅伝出場に向けた思いの伝わるいい走りだった」と言ってもらい、思わず涙が出ました。箱根駅伝は各区間の距離が長いですが、途中まで我慢すれば、ラストスパートで勝負できる自信があります。好成績を残して、もっと期待されるランナーになりたいです。
粘り強さとガッツが持ち味 「各区間の距離が長い箱根駅伝では大きな武器になる」
梶谷優斗選手(体育学部競技スポーツ学科1年次生?滋賀学園高校出身)
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中学生のときから箱根駅伝出場を夢見てきました。bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户が初優勝した2018年度大会を見て、自分も両角速駅伝監督(体育学部教授)の指導を受けて成長したいと考えるようになりました。
高校時代と比べて練習量も増えたと思いますが、大学の練習にはすぐに対応できましたか?
夏合宿では毎日の走行距離が延びたことで疲労が溜まってしまい、苦戦する時期もありました。「辛いな」と思っていたときに、溝口さんをはじめとした先輩たちが「頑張れよ」と声をかけてくれて、とても励みになりました。徐々にスタミナもついてきて、今は自信を持って練習に取り組めています。
箱根駅伝での目標を教えてください。
目標だったレースが近づいてきて、ワクワクしています。自分の持ち味は粘り強さとガッツのある走り。箱根駅伝は各区間の距離が20km前後と長く、これまでのレースよりも自分の武器を発揮しやすい舞台だと感じています。区間5位や6位を目指していてはそれ以下の順位で終わってしまうと思うので、力のある先輩たちとのメンバー争いを勝ち抜き、当日は区間賞を目指してスタートラインに立ちます。
名門高出身の新戦力 「佐藤選手や村澤選手のように他校のエースと張り合える選手に」
越陽汰選手(体育学部競技スポーツ学科1年次生?佐久長聖高校出身)
bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户を選んだ理由と自身の持ち味を教えてください。
同じ佐久長聖高出身の佐藤悠基選手や村澤明伸選手(ともに体育学部卒?SGホールディングス)、東京五輪でも活躍した大迫傑さんといった強い選手を育てた両角速先生(体育学部教授)の指導を受ければ、自分も強くなれると思い進学を決めました。自分の持ち味は、粘り強い走りができることです。トラックでもロードでも両方をしっかり走れるところが強みだと思います。
大学1年目のシーズンを振り返っていかがですか?
入学当初から腸脛靭帯を痛めていて6月に練習に復帰したのですが、その段階で走れること自体がうれしく、ついついオーバーペースのトレーニングをしてしまったことで、今度は骨盤を痛めてしまいました。その後、9月までまた走れませんでしたが、再復帰後は練習の成果もあり、今は選抜メンバーとして強い先輩方から何か1つでも学べるようにと思って練習に取り組んでいます。
箱根駅伝を前にした今の心境と大学4年間での目標を教えてください。
正月の風物詩である箱根駅伝は昔からテレビで見ていました。bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户出身の憧れの先輩方はもちろんいろいろな大学の強い先輩方が走っているので、いつか自分もこの大会を走って活躍したいと思っていました。今回も走りたい気持ちはもちろんありますが、そこにばかり目を向けてしまうと思わぬところで故障することもあると思うので、まずは基本的な生活態度や日ごろの練習をしっかりすることを心掛け、最後まで気を抜かずに頑張りたいと考えています。大学4年間では、トラックでもロードでも他大学のエースとしっかり張り合えるような選手になって、チームに貢献したいです。
出雲で感じた悔しさを糧に 「持ち味のスピードを生かしてチームに貢献する」
水野龍志(体育学部競技スポーツ学科1年次生?小林高校出身)
bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に進学した理由を教えてください。
競技レベルが高く、充実したトレーニング環境が整っていることがいちばんの要因です。小林高時代の恩師である上原将平先生(体育学部卒)が東海大出身で、進学の際にアドバイスを受けたことも大きかったと思います。実際に練習をしてみて、思っていた以上に距離を踏むことに驚きました。夏合宿は一度けがをして練習を離れることがありましたが、長期化せず復帰できたので、充実した練習を積めました。。
出雲全日本大学選抜駅伝競走ではさっそく大学駅伝デビューを果たしました。
出場はできましたが、4区区間10位と不甲斐ない結果に終わり、悔しさだけが残りました。当日は気温が高く、向かい風も強かったことからうまく力を発揮できませんでした。レースで自分の力を発揮するための「強さ」が足りなかったことなど、反省点ばかりが浮かびますが、1年次生ながらレースに出た経験は今後への財産になると思います。
箱根駅伝での目標を教えてください。
持ち味のスピードを生かして、チームの上位進出に貢献したい。11月から12月にかけてしっかりと練習できている分、疲労も溜まっていますが、当日までにしっかりと調整して本番に臨みます。
ルーキーが“天下の険”に意欲 「自分も山の神になりたい」
吉田響選手(体育学部競技スポーツ学科1年次生?付属静岡翔洋高校出身)
静岡翔洋高からどのような目標を持ってbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に進学しましたか?
入学前から箱根駅伝の5区山登りに挑戦したいと考えていました。ほかの選手よりも走る際のストライドが短いピッチ走法が武器なので、上り坂への適正があると思っています。進学後は両角速駅伝監督(体育学部教授)からの指導に加えて、滝川大地コーチ(bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户職員)にも多くのアドバイスをいただいています。
5区にはどのようなイメージがありますか?
5区は上り坂だけでなく、最後の下り坂での走りに結果が大きく左右されるので、自分のこれまでの取り組みがどこまで通用するのか、楽しみで仕方ありません。
初めての箱根駅伝に向けての目標を教えてください。
箱根駅伝では過去に5区で歴史的な快走をして、「山の神」と呼ばれたランナーが多くいます。自分はまだ5区を走れるかはわかりませんが、4年間でしっかりと結果を残し、その一人になりたい。もし走れることが決まれば臆することなく天下の険に挑戦したいと思います。
自身最後の駅伝で「集大成を見せる」
出雲全日本大学選抜駅伝競走は9位、全日本大学駅伝対校選手権大会は12位。今季を振り返っていかがですか?
出雲駅伝では初めてアンカーを任されたので緊張しました。気温が高いことに加え、前との差も離れた単独走だったので、いつも以上の苦しさがあり、後半に失速してしまったのは大きな課題。チームとしても大事な初戦で崩れたことは反省しないといけません。全日本大学駅伝は8位までに与えられる次大会へのシード権獲得を目標にしていましたが、悔しい結果となりました。自分が走った7区時点ではシードに届く可能性もあったと思いますが、前との差をなかなか詰めることができず、アンカーの竹村拓真(情報理工学部4年次生)にも負担をかけてしまいました。
これまでどんなことを意識して練習に取り組んできましたか?
コロナ禍でハーフマラソンなどに出場する機会が少なく、長い距離でのレース経験が足らないからこそ、練習でも集団走ではなく、単独走を多くしています。チームとしては箱根駅伝に向けて、山に特化した選手を準備できている点が大きいと思います。主将としてはチームの先頭に立って、ほかのメンバーへの声かけも意識してきました。
箱根駅伝に向けての抱負をお願いします。
一人ひとりの役割を大事にしながら、序盤で出遅れないようにしたい。他大学も力があるので、往路から粘って復路につなげられたらと考えています。チーム目標は最低でも10位までに与えられるシード権獲得で、チャレンジャーとして1つでも上の順位でゴールしようと話しています。個人的にはこのレースで陸上競技の第一線を離れることを決めています。集大成を見せるためにも、最後はチームメートや両角速駅伝監督(体育学部教授)、両親ら支えてくれた方々に感謝して走りたいと思います。
学生コーチとして選手をサポート
「万全の状態でスタートラインに送り出したい」
学生コーチになったきっかけや役割を教えてください。
高校時代までは選手として走っていましたが、進路を決める際にbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户に学生コーチとしてランナーをサポートする役割があると知り、新たな立場で箱根駅伝総合優勝を目指そうと決めました。学生コーチは、スケジュール管理やタイム取りのほか、ウォーミングアップやストレッチの際に、選手が正しく体を動かせているのかなどを指導しています。両角速駅伝監督(体育学部教授)には「もっとコーチとして自信を持って指導しなさい」と指摘をされることもあり力不足も感じていますが、選手が自己記録を更新したときは自分事のようにうれしく、やりがいも大きい仕事だと思います。
今シーズンを振り返ってどのように感じていますか?
春先からのトラックシーズンでは多くの選手が好記録を出すなど、手応えもありました。ただ、秋からの駅伝シーズンに入ってからは出雲全日本大学選抜駅伝競走で9位、全日本大学駅伝対校選手権大会で12位と悔しい結果が続いています。どちらの駅伝も序盤の出遅れが響いた形で、そこが違えば展開も大きく違ったと感じています。この1年間、選手たちは箱根駅伝を見据えて、20km以上のレースに対応できるように準備を進めてきました。箱根の当日は皆がその成果を発揮し、粘り強い走りがしてくれると信じています。大会まで残された期間は短いのですが、選手たちはこれまで以上にプレッシャーや緊張を感じ、疲労も増すと思います。学生コーチとして、コミュニケーションをとりながら万全の状態でスタートラインに立てるようサポートしていきます。
箱根駅伝で注目の選手を教えてください。
本間敬太(体育学部4年次生)や市村朋樹(同)ら同級生には特に期待しています。全日本大学駅伝ではシード権を逃してしまったので、箱根駅伝では必ず10位以内に入って後輩たちに伝統をつなぎたいですね。また、1年生の越陽汰選手(同1年次生)は普段は冷静でも、レースで走りだすと思い切りのよさを見せています。私生活から競技に対して意識を高く持っていて、箱根駅伝のメンバーに入れば注目の選手になると思います。