「日本建築学会設計競技」の支部審査で3チームが入選しました

大学院工学研究科建築土木工学専攻2年次生の3チームがこのほど、「日本建築学会設計競技」の支部審査で入選しました。今年度の課題は「コモンズの再構築―建築、ランドスケープがもたらす自己変容」で、農村から都市まで建設場所を自由に設定し、将来像を含めた作品を提案するコンクールです。

関東支部審査で入選した都丸優也さん、安室湧樹さん、高橋珠里愛さん(指導教員=岩﨑克也教授?建築都市学部長)の作品は「Walking Through Closet―モノがたまり価値が転換する日常の徒歩ネットワーク―」です。「個人の時間が多様化する現代では、時間に縛られないコモンズが必要」と考え、横浜市青葉台の歩行者専用道路に不要なモノを保管?共有する6つの「Site」を設置するアイデアを考案。さまざまな形のフレームを、持ち寄った本や家具、衣類などでカスタマイズし、“誰かの不要なモノが誰かの必要なモノ”として循環できる案をまとめました。森田彰さん、小林智也さん、山中匠さん(指導教員=岩﨑教授)の作品「『カク』を打ち込み、『キョウ』を組む」は、酒屋の一角で購入した商品を飲める「角打ち」と本の街?神保町を組み合わせる提案です。神保町すずらん通りの本屋の店先に、大きさの異なる本棚を組み合わせて作ったテーブルや椅子を置き、上に庇をかけることで居場所を構築しようというもの。本棚は移動させて組み合わせを変えられ、さまざまな空間を生み出せるとしました。

また、九州支部審査で入選した佐々木優さん、吉松佳亮さん(指導教員=野口直人講師)の作品「今日は雨だから洗濯物を干そう」は、豊富な地熱?温泉資源に恵まれた熊本県阿蘇郡小国町をフィールドに計画したもの。地熱水蒸気を活用したランドリーや乾燥室、陰干し場、アイロン室などを設け、町全体を「洗濯屋」とすることで、「生まれ育った人々にとって愛着のある帰りたくなる町」を提案しました。(本作品は他学学生との協働)なお3チームは、9月18日に湘南キャンパスで開いた「A+U Semester Message 2024 Autumn」でも教員や学生に向けて作品の概要を説明しました。