建築都市学部の1年次生を対象とした2023年度の「建築都市学部パビリオンプロジェクト」が、4月12日から始まりました。建築学科と土木工学科1年次生の必修科目「入門ゼミナール」の一部として実施するもので、両学科合わせて約350名の学生を2~4名のグループに分け、「○○を『囲む』」のテーマに沿ってデザイン案を考え、コンペを経て1作品を決定。実際に湘南キャンパス松前記念館前の小広場に建設し、11月1日から3日の「建学祭」で披露する計画です。12日の新入生の最初の授業で課題概要や全体のスケジュールを説明し、22日には作品を制作するための課題や敷地状況の分析、アイデアの着想、形を考える「エスキース」に取り組みました。
当日は、4つの教室をオンラインでつなぎ、岩﨑克也学部長がプロジェクトの概要を説明。1.5mのパイプを組み合わせたトラス(三角形を組み合わせた構造)による正四面体を基本とし、本数は100本、建物に向かうアプローチは幅員2mを確保するといった条件を提示しました。その後、学生たちはグループごとに綿棒を使って20分の1サイズの模型を作るエスキースに挑戦。教員やティーチングアシスタントの大学院生のアドバイスや講評を受けながら、綿棒を貼り合わせていきました。学生たちは、「将来は自分でデザインした建築物をつくりたいので、今日はその第一歩。イメージを膨らませて形にしていくのはとても面白い」「授業で柱の大切さを学んだばかりなので、中央の柱を決めてから周りの空間の使い方を考えています。『囲む』というテーマは幅広いだけに難しい」と試行錯誤を繰り返していました。最後に岩﨑学部長は、「次回もエスキースが続きますが、模型を形にするだけでなく、テーマに対してどのように考え、答えを出したのかを言葉にできるように取り組んでください。敷地に置いたときにどのように見えるか、人の目線でどう見えるのかも意識して」とメッセージを送りました。
今後は5月27日にプレゼンテーションを行い、教員らによる審査を経て上位3~4作品を決定。6月上旬の本審査を経て、最優秀賞作品のデザイン案をブラッシュアップし、建設に向けて準備を進めていきます。