建築学科の4名が「みらいを創る建物のアイデアを提案しよう!」で受賞しました

工学部(建築都市学部)建築学科3年次生の4名が、日本建築仕上学会女性ネットワークの会が主催したアイデア提案コンペ「みらいを創る建物のアイデアを提案しよう!」のテーマ2「10年後、20年後、30年後の仮設トイレへの提案」で各賞を受賞しました。建築現場で働く女性の増加に伴って形式が多様化している仮設トイレに焦点を当てたテーマで、思わず使いたくなる快適な仮設トイレのアイデアを提案するもの。「大学生部門」で浦勇樹さんが大賞、内田涼大さんと田中悠仁さんがみらい賞、吹上高空さんがフラワートイレ賞を受賞しました。

「Fantasy Toilet~空想の世界~」で大賞に選ばれた浦勇さんは、緑色を基調にしたデザインで作品をまとめました。十角形型の個室にはそれぞれの壁に突起やスイッチなどの仕掛けを付け、さまざまな体験を通して頭をリフレッシュすることで、新たなアイデアを生み出せる空間になっています。外装は個室全体を葉で覆い、利用者には別世界に没入する体験をしてもらえるように工夫を凝らしました。内田さんは「疲れたときに利用しても落ち着けるように」と、「リクライニング式仮設トイレ」をデザイン。背もたれのほかにフットレストを付けたことでトイレに体を預けられ、高齢者や障害者にも使いやすい仕様を目指しました。田中さんの「うまれ変わるトイレ」は、使用状況や室内の臭気、汚れ具合を管理するシステムを搭載。室内の電光パネルで状況を確認でき、一定の基準を超えた際には生分解可能素材で作られた内壁の吸着シートがはがせるようになっています。シートは排泄物とともにバイオトイレの分解槽で処理でき、環境に配慮しながらトイレ内を清潔に保つことができます。吹上さんは、仮設トイレと庭を合体したコンテナ式の「箱庭トイレ」を作成。木や花を設置したコンテナの一角にあるトイレは、ガラス製の壁で囲い、使用しながら庭を鑑賞できる開放的な仕様になっています。

浦勇さんは、「トイレは一人きりで一息をつけ、自分もよく考え事をする場所の一つです。利用した人が未来のアイデアを生む場所になればとデザインしましたが、大賞に選んでいただいてうれしいです。今回のコンペを通して、建築は便利さを追求するだけでなく、ユーモアを求めることも大切だと学びました」と語りました。11月16日には、同会の熊野康子主査が湘南キャンパスを訪問し、学生たちに賞状を手渡しました。