建築都市学部の稲益准教授の共著書『アマルフィ海岸のテリトーリオ 大地と結ばれた海洋都市群の空間構造』が発行されました

建築都市学部建築学科の稲益祐太准教授と法政大学名誉教授の陣内秀信氏による共著書『アマルフィ海岸のテリトーリオ 大地と結ばれた海洋都市群の空間構造』(鹿島出版会)が、1月21日に発行されました。稲益准教授は法政大学在籍時、陣内氏の研究室に所属しイタリアの建築史や都市史を専攻し、中世に発展した旧市街地が残るイタリア南部のアマルフィ海岸をフィールドに研究調査を進めてきました。本書では、1998年から2017年まで続いた両氏と学生たちの研究成果をまとめています。

稲益准教授は大学4年時に陣内氏の研究室に所属し、法政大学大学院博士課程までアマルフィ海岸でのフィールドワークに参加。本書では、何世紀もかけて海岸沿いに建物が作られた歴史や、隣家が重なり合うように建てられている独特な建築技法、民家を訪問して調査した間取りや生活環境といった市民の暮らしについて、当時の学生たちが作成した平面図や写真で紹介しています。また、ポジターノやアトラーニといったアマルフィ海岸諸都市の紹介や、海岸部と山間部が連携して成り立つ産業の仕組みなども解説。稲益准教授は、「行政が区切る範囲とは異なる“社会経済や文化的なつながりがある領域”をイタリアでは“テリトーリオ”と呼びます。現地の人々が“ひとつの足はブドウ畑に、もうひとつの足は船に置く”と話すように海岸部と山間部のつながりは深く、世界遺産に登録される観光都市でありながら地域の特性を生かした農畜水産業も盛んです。地形に合わせて造られた歴史的な建築や都市については、建築学を専攻している学生にはもちろん勉強の参考にしてもらいたいですが、イタリアの歴史や都市づくり、現地の人々が日々どのように暮らしをしているのかがわかる内容になっているので、多くの人に気軽に手に取ってもらえたらうれしいです」と話しています。