児童教育学部児童教育学科では7月19日に湘南校舎で、2022年度第1回「教育セミナー」を開催しました。今年度新たに開設した本学部の理念や教育?研究活動を周知するとともに、教員、保護者、施設職員らを対象に教育?保育現場の「いま」に合わせた課題、教育事例を本学科の教員が紹介するもの。湘南校舎を主会場にオンラインでも配信し、当日は約30名が聴講しました。
初めに山本康治学部長があいさつに立ち、企画趣旨を説明。続いて本学科の関戸英紀教授が登壇し、「こんな子どもに出会ったら―保育所?幼稚園?小学校?家庭での支援の実際―」と題して講演しました。特別支援教育を専門とする関戸教授は、これまでの研究と教育の現場での経験から「ゲームばかりして宿題に取りかからない」「集団のルールに応じて活動することが難しい」「相手の気持ちを読み取れないで、すぐにトラブルになる」など9つの事例に対する対応策を解説。「子どもの自発的な行動に対して、褒める、好きな食べ物をおかわりできるといった報酬により刺激を与えると、行動の頻度を増やすことにつながります。こうした刺激は“行動を強化する”ことから“強化子”と呼び、対象となる子どもの年齢、性格などに合わせて取り入れると効果的です」と話し、スタンプカードやパズルなど子どもが好む形式を用いた具体的な手法を紹介しました。また、触覚や聴覚など感覚過敏の特性がある子どもが問題行動を起こしてしまうきっかけの事例、トラブルが起きた場合の情報整理、対応策などを実例とともに説明し、「子ども一人ひとりによって異なる特性を理解し、適切な行動を増やしていけるようサポートしていくことが大切」と語りました。
本セミナーは年3回を予定しています。次回以降の開催概要は以下の通りです。
◇第2回教育セミナー「子どもの心を育てるかかわり方」
日時:2022年11月15日(火)10:00~11:30
講師:庄司一子教授
◇第3回教育セミナー「小学校入学、こんなことが不安です―入学前の疑問?心配を期待へ―」
日時:2023年1月17日(火)10:00~11:30
講師:神戸佳子教授
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