文化社会学部アジア学科では、2月20日から3月7日まで秋学期開講科目「アジア海外研修」(指導教員:山花京子教授)を実施しました。本学科では毎年、中国やインドなどアジア圏各国を訪問する研修を実施していましたが、bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症の拡大に伴い休止していました。今回は2019年以来3年ぶりに「エジプト5000年を体感する旅」をテーマに開講。他学科の学生も含む20名が参加しました。エジプトの社会情勢や歴史、アラビア語などを学ぶ事前授業を経て、現地を訪問しました。
研修は16日間にわたり、南部の都市ルクソールを起点としてバスでカイロまで北上し、国鉄でアレクサンドリアを訪れました。ルクソールでは王家の谷やアメン大神殿など、王朝時代の華と謳われる遺跡を見学し、バスで北上する途上では、軍事教練やシリアからの使節団が描かれた地方豪族の墓を見学し、当時の国際関係を知りました。カイロではギザの三大ピラミッドはもとより、それらのピラミッドの前身となる3基のピラミッドの中にも入り、建築技術の発展を学びました。アレクサンドリアでは地中海を眺めながらアレクサンドロス大王の偉業やクレオパトラ7世の悲劇を想い、オールドカイロではイスラーム時代初期のエジプトの街並みに異国情緒を感じました。また、公式オープン間近の大エジプト博物館を特別訪問したり、現地で発掘調査を行っている考古学者矢羽田万奈美氏の講義を聞く機会や、カイロ大学日本語学科との学生たちとの交流会もありました。現地では毎日新しい学びがあり、悠久の歴史を体感するとともに、現代エジプトの人々の暮らしも垣間見ることができた研修旅行でした。
長島遥さん(4年次生)は、「研修中に偶然通りがかった農村のインフラや衛生状態を目の当たりにし、観光地との貧富格差など現代社会の問題を考えるきっかけになりました」と話しました。山花教授は、「古代エジプトで使われた象形文字『ヒエログリフ』から儀式の内容を考えるなど、学生たちが積極的に学びを得ようとする姿が見られました。机上の学習に加えて、現地では五感をフル回転させて異文化を体験することができ、学生たちにとって非常にいい経験になったと思います」と語りました。