フィンランド教育庁は毎年、フィンランド語を学ぶ世界中の学生を対象に夏期講座を実施しており、北欧学科からもこれまで多くの学生が参加してきました。講座はフィンランドの古都トゥルクで開催されますが、その落ち着いた環境の中で参加者は世界中の仲間たちとフィンランド語の習得をめざします。また、期間中には多彩なアクティビティも用意されており、ときには森の中のサウナへ出かけ、たっぷりと汗をかいては海に飛び込むといったフィンランドならではの貴重な体験をすることもできます。残念ながら、今年はコロナ禍によりリモートでの実施となりました。北欧学科から参加した2年次生の田邉円花さんの報告です。
講座は7月19日から30日の土日を除く10日間、毎日16時から20時(日本時間)まで行われました。クラスの参加者は大多数がヨーロッパの学生でしたが、最初からフィンランド語を積極的に話していて驚きました。講座はMoodleという学習プラットフォームを使って行われ、そこにリモート会議へのリンクや教材などすべてが掲載されるので、とても受講しやすいものでした。授業では文法の学習に加え、食事や音楽など様々な話題について話し合う、あるいはフィンランド文化について知識を深めるような機会もありました。期間中には合計で5つの課題を提出し、そのうち3つはビデオ録画をして提出するものでした。フィンランド音楽についてビデオ課題を提出する際には、先生がフィンランド音楽についていろいろと情報をくださったので、楽しく学びながら課題を終えることができました。すべての授業を受け課題も提出した結果、無事に修了証を受け取ることができました(郵送のため、まだ届いてはいないのですが)。
最後に、講座を終えた田邉さんのことばを掲載します。
「初めの一週間は先生や他の学生たちが話していることを理解するのに必死で、自分の言いたいことを表現できず、正直つらかったです。しかし二週目には次第に慣れていき、自分が発言する回数も増えていきました。終わってみれば非常に楽しく、よい経験になったと思います。これから講座に参加する皆さんには、とにかく語彙力を高めておくこと、とくに日常生活でよく使う数字や時刻、野菜や果物の名前などをたくさん覚えておくことが大切だと伝えておきたいと思います。私もフィンランド語の勉強を続け、ぜひ来年の夏はフィンランド現地で講座に参加することを夢見ています。」