文化社会学部北欧学科では1月10日に湘南キャンパスで、「知のコスモス」講演会「北欧女子オーサに聞く『日本と北欧のジェンダー平等ってどう違う?』」を開催しました。本学科開講科目「北欧ジェンダー論入門」の一環として企画したもので、スウェーデン出身の人気漫画家であるオーサ?イェークストロムさんを講師に招聘。イェークストロムさんは、代表作『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』シリーズのコミックエッセイ(角川メディアファクトリー社)が累計20万部(2018年時点)の大ヒットとなり、関連エッセイ漫画も発売されています。著者自身も「北欧女子オーサ」の愛称で親しまれ、多くのメディアに取り上げられています。
イェークストロムさんは、著書の作品をもとに北欧におけるジェンダーの考え方について解説。「スウェーデン人は性差別への関心が高く、男女平等を意識しています。育児休暇や各種手当など福利厚生の制度が手厚いので、出産後も働いている女性が多い」と話し、著書から関連するエピソードの4コマ漫画を紹介しました。また、「対して日本はサポート制度が不十分な企業が多く、休暇を取りにくかったり労働時間が長かったりします。政府は女性が働くことを推進していますが、生活をサポートする制度がもっと必要なのではないでしょうか」と提言。ほかにも、男性の育児休暇取得やLGBTなどについて北欧と日本の違いを述べました。講演後の質疑応答では来場者から多くの質問が寄せられ、業種ごとの男女比や性犯罪の発生件数、保育士の保障といったさまざまなテーマで意見を交わしました。