文化社会学部北欧学科では11月17日に、学科開講科目「北欧の環境政策」(担当教員=柴山由理子講師)において、デンマーク?コペンハーゲン大学の学生によるオンライン講演会を開催しました。本授業は北欧諸国の環境政策について「持続可能な発展」の観点から学ぶことを目的としています。今回は、現地の若者が環境に対してどのような意識を持っているのかを学ぼうと企画したもので、授業を履修する学生約20名が参加しました。
講演者のリーネ?カースティンセンさんは、進学のため2014年に地元の南デンマークからコペンハーゲンに引っ越してきた当時、環境に配慮したサスティナブル(持続可能な)商品があまり売られていなかったものの、国連が持続可能な開発目標(SDGs)を掲げた2015年以降は市内に関連商品を販売する店舗が増えたと解説。「持ち手が竹でできた歯ブラシを購入するにはノーブランドのものをインターネット通販で買うしかなかったけれど、最近は大手メーカーも持続可能な商品を積極的に開発するようになり、今では多くのスーパーで買うことができます」といった体験談や、自身が買い物をするときに商品を選ぶポイント、これまでに買い集めたエコバッグや水筒などを写真で紹介しました。また、環境保全のためには「3R(リデュース、リユース、リサイクル)」の意識が大切だと説明し、デンマークにおける環境政策の事例について、「25年までに家庭廃棄物の70%をリサイクルすることを目標に掲げ、街中に専用のボックスが設置されています。ここ数年で世界中にサスティナビリティの意識が浸透しているので、この状態が今後も続くことを願っています」と語りました。
講演後は学生から、「料理を作るときに食材を無駄にしないよう意識していることは?」「何歳から環境問題に興味を持ち始めましたか?」「水筒に入れる飲み物は?」といった質問が寄せられ、日々の生活の中で実践できる環境保全への取り組みについて意見を交わしました。