工学部土木工学科と大学院工学研究科建築土木工学専攻の学生12名がこのほど、国家資格である技術士1次試験に合格しました。試験は20の技術部門ごとに基礎科目、適正科目、専門科目の3科目で行われ、12名は建設部門を受験。1次試験合格で修習技術者となり、職務上の監督者の下で4年を超える実務経験を積むことなどで2次試験の受験が可能になります。技術士になるとより専門性の高い業務に従事でき、公的機関が発注する建設関係の入札の際には技術士の在籍人数が条件に入っている場合が多いことから、1次試験合格は就職活動などでも有利になります。
本学科では一昨年度の12月と1月に、2年次生の選択科目「土木基礎ゼミナール」の一環で技術士の資格を持つ本学卒業生の団体「望星技術士会」による説明会を実施。コンサルティング会社の社員や公務員が資格の必要性や業務内容を説明し、当時、1次試験を受験していた学生が体験記を語りました。
昨年度は、1次試験の申し込み1カ月前の5月中旬に技術士会による合格体験記を実施し、10月には受験対策セミナーも行いました。大学院工学研究科長の梶田佳孝教授(建築都市学部土木工学科)は、「1次試験は大学で学ぶ内容が広く出題されるので、比較的時間のある学生のうちに受験を勧めようと、望星技術士会の協力を得てさまざまな講座を開いてきました。これまでは大学院生数名が受験してきたので、12名の合格は過去最多だと思います」とコメント。合格した齋藤一路さん(工学部土木工学科4年次生)は、「説明会に参加したときに、“公務員試験の勉強にもなる”と聞いて受験を決めました。平日は毎日1~2時間勉強することを自分に課し、6~7年分の過去問題に取り組みました。周りの友人の存在も“もっと頑張らないといけない”というモチベーションになりました」と話します。「将来は公務員として、市民に寄り添う仕事がしたいと考えています。2次試験合格も目指したい」と意気込みを語りました。
なお、1次試験の合格者は以下の通りです。
◆大学院工学研究科2年次生=伊藤優太さん
◆同1年次生=生見祐人さん、中川格さん
◆工学部土木工学科4年次生=羽成沙彩さん、橋本凌平さん
◆同3年次生=齋藤一路さん、永井宏明さん、野口琉我さん、梅澤優平さん、髙藤透さん、尾作尚映さん、岩科雅貴さん