土木工学科4年次生の荒木さんと高橋さんが、ナノコン応用コンテストで最優秀賞を受賞しました

工学部土木工学科4年次生の荒木哲也さんと高橋岳さん(指導教員=工学部土木工学科?杉山太宏教授)が、12月10日に開催された第1回ナノコン応用コンテストで最優秀賞を受賞しました。このコンテストは、超小型軽量で組み立てが簡単なIoTデバイス「ナノコン」を使った技術やアイデアを競う機会にしようと、モバイルコンピューイング推進コンソーシアム技術委員会ナノコン応用推進ワーキンググループと東京大学大学院工学研究科電気系工学専攻教授の桜井貴康氏の研究室が共同で開催したものです。全国から8チームがノミネートし、作品説明資料と説明動画による審査の結果、bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户チームが最優秀賞に輝きました。

荒木さんと高橋さんは、杉山先生ご指導の下、「Leafonyによる2軸傾斜監視IoTデバイスの研究開発『傾斜3/1000』」のタイトルで応募しました。このシステムは、地盤沈下によって住宅が傾いてしまう現象についてリアルタイムでモニタリングできるセンサを、「Leafony」というマイコンデバイスを使って開発したものです。軟弱地盤上や斜面を整地した場所に住宅を建てた場合、住宅自体の重さで地盤が沈み、家が傾いてしまう事象が発生することがあります。時には住宅の施主と建設を請け負った業者の間で係争になることもありますが、傾斜の経過を簡易的にモニタリングする技術がなく、解決の妨げにもなっていました。荒木さんと高橋さんはその問題を解決するため、地盤がどのように傾斜していくかを0.02度の精度できるセンサを開発。粘土地盤を模した試験装置を使った実証実験や生活環境に置いての試験も行い、実用性を考慮した検証と改良にも取り組みました。

荒木さんは、「大学でもマイクロコンピュータやプログラミングの勉強はしておらず、竹内義晴技術職員の支援を受けながら一から学んでいく状態でした。そのため、何度も壁にぶつかり、”完成しないのではないか”と思うときもあるほどでした。それでもセンサを完成させることができ、審査員の先生方に高く評価してもらえたことで、今は参加してよかったと心から思っています。今、土木業界でもIoTの活用が進んでおり、今回の経験は私自身の将来にも大いに役立つと感じています」とコメント。高橋さんは、「開発には約1カ月かかったのですが、試行錯誤の連続は商品開発の疑似体験のような日々でした。課題を一つずつ解決する過程は楽しく、わからないところを自分なりに調べて解決することで、土木やIoTに関するたくさんの知識を得られたと感じています。私たちのシステムはまだまだ試作レベルですが、このアイデアがいつの日か商品として多くの人の役に立つようになればと期待しています」と語っています。