湘南キャンパスのイメージング研究センターで8月22日に、秦野市中学校教育研究会理科部門の教育講演会を実施しました。本センターに設置されている機材や研究について紹介し、市内中学校の理科教育に役立ててもらおうと企画したもの。当日は、秦野市の中学校教諭15名が参加し、工学部機械工学科の槌谷和義教授が講師を務めました。
初めに、学長室研究推進担当の岩森暁部長(工学部教授)があいさつし、「大学ならではの最先端機器で何ができるのかを先生方に知ってもらい、中学校の生徒の皆さんが理科教育に興味を持つきっかけづくりに協力できればと思います」と語りました。続いて、槌谷教授が自身の専門分野である精密工学の研究事例や、イメージング研究センターの機器概要と活用事例などを紹介しました。
さらに「見たことがないものを見る、見えなかったものを見る」をテーマに、X線CT、光学顕微鏡、卓上走査電子顕微鏡、白色干渉顕微鏡の体験会を実施。参加者が実際に機材を操作し、中学校の授業でも用いられる虫や野菜を観察しました。参加者からは、「中学校の顕微鏡は近くにある物をアップで見るだけなので、目視では到底わからないような細部の構造が分かったり、内部を可視化したりできる最先端の機材にとても驚きました。機会があればぜひ生徒たちにも体験させてあげたい」といった声が聞かれました。
槌谷教授は、「本センターは一般利用も可能なので、子どもたちが見てみたい物を持ち込み、その観察結果を家庭で共有することで、保護者が働く企業にも周知が広がるなどしてより多くの方に機材を活用してもらうことが理想です。本学が、若い世代が理科に興味を持つための一助を担うためにも、参加した中学校の先生方にはぜひ今回の検証データを授業で活用してもらいたい」と語っています。