工学部の学生が中心となって活動しているチャレンジセンターユニークプロジェクトの「学生飛行機プロジェクト」と工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻、動力 機械工学科、精密工学科の学生からなる5チームが、9月27、28日に東京都の大田区総合体育館で開かれた「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」(主 催:日本航空宇宙学会)に出場。このうち、学生飛行機プロジェクトから出場したMARVELがベストプレゼンテーション賞(三菱商事賞)、会場賞(IHI 賞)を受賞し、航空宇宙学専攻と動力機械工学科の学生からなるTokai2.2が決勝トーナメントに出場して6位に入りました。この大会は、学生の実践的 な教育を支援することを目的に毎年開催されているもので、機体の性能とともにポスター発表も合わせて審査され、プレゼン能力も競われます。今回は全国から 72チームが参加しました。
学生たちはチームごとに機体を設計。本学部にある風洞実験装置を使って流体力学的な観点から性能を検討したほか、17号館のネクサスホールを使って飛行試 験を繰り返しながら改良して機体を作り上げました。このうちMARVELはポスター発表でも資料をわかりやすく作るだけでなく、風洞試験の様子を動画で流 すなど工夫を凝らした資料を用意。また、航空宇宙学専攻2年次生が結成した「Sky Ray」が同学科のチームとして初めて先尾翼機を作るなど、実験的な取り組みにも挑戦しました。
MARVELのリーダーを務めた金子稜さん(航空宇宙学専攻4年次生)は、「賞を取ることができて、これまでやってきたことが間違っていなかったことを証 明できました。機体の開発中には、仲間たちと議論を重ねたことで自分の意図を正確に伝える方法などを学べました」と語っています。メンバーの小栗悠太朗さ ん(同)は、「飛行競技では十分にチームワークを発揮できず反省点も残ります。この経験を後輩たちにしっかり伝えたい。来年はさらに上位を狙ってほしい」 と話しています。またTokai2.2の松野重樹さん(同3年次生)は、「今回出場した機体に搭載した自動制御用の装置とプログラムは昨年から2年がかり で開発してきたものですが、昨年は本番で帰還できなかったので、今年は離陸から着陸までできたこと、自動操縦による飛行を達成ができたことをうれしく思い ます。その一方で、上位チームとの差はわずかだったので、あと一歩で入賞できたと思うと悔しさも残ります。装置や搭載するプログラムを改良し、来年こそは 入賞したいと抱負を語っていました。