大学院工学研究科機械工学専攻の大河内さんが日本銅学会の学生優秀講演賞を受賞しました

大学院工学研究科機械工学専攻2年次生の大河内義浩さん(指導教員=工学部精密工学科?吉田一也教授)がこのほど、日本銅学会が選出する学生優秀講演賞を受賞しました。同学会では、伸銅品に関する科学技術の進歩向上や伸銅工業の健全な発展に寄与することを目的に、講演大会を開催するとともに優秀な大学院生や若手研究者への表彰を行っています。本学大学院生の大河内さんは、2021年10月の学術講演大会で「3ロール圧延とダイス伸線による銅細線の製造」についての論文を発表しました。

本研究は、EVモーターなどに用いられる多種多彩な銅線を、高品質かつ容易に加工する新手法を考案したものです。自動車企業各社が開発する電気自動車に搭載される高性能EVモーターには、高品質の銅巻線が必須となります。一方で、銅線の種類ごとに複雑な製造工程を要し、製造コストも多大となっていることから、大河内さんは材料を3つのロールにて圧延する新手法を考案。その結果、これまでよりも低コストで高い品質の銅線製造ができることを明らかにしました。

大河内さんは、「学部生時代から取り組んできた研究成果を評価していただき、とても充実した気持ちです」と笑顔を見せ、吉田教授は、「この研究は先進性が高く、社会のニーズにも合致しています。大河内君にとって、この受賞は自信にもつながったと思います。社会に出てからも研究開発、生産技術に携わり、多くの成果をあげ社会貢献につなげてほしい」と語っています。