健康学部では、小田急電鉄株式会社と「ヘルスケア分野に関する連携の推進に係る協定」を2021年3月に締結。この協定は、小田急沿線住民の健康寿命延伸へ向けた仕組みづくりおよび教育の発展に重要な役割を果たすことを目指しており、本学部と小田急電鉄との共同研究?開発、共同プロジェクト、教育、人材交流などが期待されています。
5月27日の学部教授会では、協定に基づき連携推進コーディネーターで、今年度においては本学部客員教授も務める小田急電鉄経営戦略部の古住博氏と教員の意見交換会を開催。7月14日には本学部生が「かふぇ?おんらいん」で意見交換会を行いました。これは、本学部学生生活支援委員会の教員が毎週水曜日の昼休みにゲストを招いてトークするオンライン企画。菱川愛教授が進行を務め、古住博氏と学生が沿線住民の健康増進に向けてどのようなコラボレーションができるかを話し合いました。
自己紹介に続いて菱川教授が、「小田急電鉄とのコラボと聞いてどのようなことを思い浮かべますか?」と尋ねると、西麗奈さん(4年次生)は、「他県から湘南キャンパスに通っており、朝食を抜いてしまうことがあります。健康学部生が考えた朝食を駅で提供できれば、私と同じような人の助けになるのでは」と話します。古住氏が「コロナ禍の前は、1日200万人以上の方が小田急線を利用していました」と解説すると、話題は「200万人との接点を生かせるなら何をしたい?」へ。小峰茉里さん(3年次生)は、「個人的にSNSで健康に関する情報を発信してもなかなか伝わらないけれど、うまくコラボできれば多くの人に発信することができると感じました。私は食について学んでいるのですが、“健康的な食べ物はおいしくない”といった誤ったイメージを持っている人が多いので、正しい情報を伝えていきたい」とコメント。増田圭亮さん(同)は、「車内でできるトレーニング映像を流すなど、車内ビジョンを活用した情報発信はできないでしょうか。健康になって、健康学部のことも知ってもらえる機会になるのでは」と話しました。「卒業研究のアンケート調査に沿線利用者の協力を得られないか」「小田急が提供している経路検索や飲食サブスクリプションのアプリ『EMot』、生活サービスプラットフォーム『ONE(オーネ)』と連携できないか」など、さまざまな意見を交わしました。 古住氏は、「多くの人は自身の健康問題に直面しない限り、自分はまだ大丈夫、健康にお金をかける気にはならない、と思っているのではないでしょうか。まずは興味を持ってもらうところから始める必要があると思います。小田急は3路線?約120kmからなり、環境も沿線住民の考え方も変化に富んでいて、課題も日本の縮図といってもいいでしょう。東海大はその沿線の真ん中にあり、健康学部は、医学や生命科学、看護、栄養、体育、心理から、政治経済、社会政策までさまざまな専門分野の融合を目指している先進的な学部です。ここで学べる皆さんは専攻に限らず、健康にかかわるすべての基本を学びきる気概で頑張ってください。皆さんとのコラボをどこから始められるかワクワクしています」と話しました。