「卒論研究の指導方法」をテーマにFD研修会を開催しました

健康学部健康マネジメント学科では9月13日にオンラインで、「卒論研究の指導方法」をテーマに「2021年度第1回FD研修会」を開催しました。FD(Faculty Development)研修会は、授業方法やカリキュラム内容を改善?向上させるための組織的取り組みとして年に数回開催しているものです。今回は、本学科の1期生が4年次生になり卒業研究が本格化する中、指導方法の工夫点や改善点などを共有するとともに、よりよい指導に向けて議論することを目的に実施。本学科の教員25名が参加しました。

初めに菅野和恵教育研究推進委員会委員長が、「本学部で初めて学生が卒業研究や卒業論文に取り組む時期になり、先生方から『どのようなテーマで研究していますか?』『学生にどんな指導をしていますか?』などさまざまな質問を耳にすることが増えました。多様な学問領域が集合してできている学部だからこそ、それに見合った卒業論文や研究のあり方を模索していく必要があると感じています」と企画の趣旨を説明。続いて企画責任者の舳松克代准教授が、事前に実施したアンケート結果から、「卒論指導で工夫している点、うまくいっている指導事例」「卒論指導で困っていること」を報告し、ブレイクアウトルーム機能を使って4~5名のグループに分かれて意見を交換しました。

各グループの報告では、「共同でゼミを運営することで、教員それぞれの強みを生かす一方で、弱みを補うこともできています。研究手法が異なる教員が協力するのも効果的ではないでしょうか。たとえば『運動』という同じ領域の教員同士でも細かな分野は違うので、共同運営のメリットがあるのでは」「週1回はミーティングを開いて進捗状況を確認しています。学生からの報告に対して、教員から押し付けるような発言はしないように気をつけています」「健康とかかわりのあるテーマについて、複数の視点から考察することが大切。他の分野のアドバイザーを入れることでより幅広い視点が生まれる」といった工夫点が聞かれたほか、「コロナ禍で遅れ気味な研究の振興を取り戻さなくてはならない」「学生のモチベーション維持には工夫が必要」といった課題も出されました。

最後に堀真奈美学部長が、「多様な学びができるということは研究方法も多様。学生も多様ですが、卒論指導における悩みには共通なところもあると感じました。複数の視点から考察、相互に強みを生かすという意味でゼミの共同運営などの新しい取り組みについてはなるほどと思いました。卒論の水準をどこに求めるか今後も引き続き検討していく必要があると思いますが、いずれにせよ学生たちには“この学部で学んで、この卒論をやってよかった”と思って卒業してほしいと考えています」とまとめました。