健康学部健康マネジメント学科の石井直明教授がこのほど、『アンチエイジングの教科書』(発行=東海教育研究所)を刊行しました。世界で初めて老化と活性酸素との関係を解明し、元気に長寿を享受することを目指す理論的?実践的科学である「アンチエイジング」の研究や実践に取り組む石井教授の新刊は、「教科書」の名の通りアンチエイジングの骨格を学ぶ「ガイダンス」に始まります。その後は講義形式で、「理論編」の1限目から5限目は食と栄養や生活習慣病、睡眠と休養、感染症と免疫力などアンチエイジングに必要な知識について解説し、「実践編」の6限目から12限目は具体的においしく健康になれる食生活や生活リズムを整える方法、中高年期の留意点などにも言及。「特別講義『どうなる? 未来のアンチエイジング』」では、ゲノム解析技術の進歩によって変わりゆく最新の研究成果も紹介しています。基礎知識を「知る」、健康度を「測る」、日常生活で「動く」(実践する)が体系的に学べる一冊になっています。
石井教授は、「アンチエイジングは“美の追求”や“老化を遅らせる”というイメージを持つ人が多いですが、実際は健康を支えるものであり、元気で健康に過ごせる体づくりこそが目的なのです。そのためには体のメカニズムを知り、自分に必要なものをバランスよく取り入れることが大切です。『これを食べれば痩せる』『こうすれば病気にならない』などさまざまな情報があふれている社会だからこそ、何が正しく、自分には何が必要なのかを見極めるために、本書を読んで体に関する基礎知識を学んでほしい」と話します。学生たちに向けては、「自分が50歳、60歳になった姿を想像することはできないかもしれませんが、アンチエイジングは年老いてから慌てて取り組んでもあまり効果は期待できません。健康で長生きするためには、若いころからの一日一日の積み重ねが重要。知識を蓄え、バランスのよい食事や適度な運動を日常生活に取り入れてほしい」と語りました。