健康学部健康マネジメント学科では7月11日に湘南キャンパスで、日本最大規模のスポーツクラブ運営企業「株式会社ルネサンス」取締役副社長?執行役員の望月美佐緒客員教授による講義「健康をマネジメントするとは?」を行いました。本学科の必修科目「健康学概論」の授業の一環で実施したもので、1年次生を中心に約180名が聴講しました。
講義は二部構成で実施し、前半は授業を担当する有賀誠司教授がフィットネスクラブ市場の動向やマーケティングに関する総論について紹介。「新たな価値を創造するマーケティング能力や商品?サービスを企画し開発する力、販売促進につなげる発信力はどのような進路でも必ず必要とされます」と力説しました。有賀教授は、コンビニジムや24時間ジムなど新たな形態の出現や、ボディメイクやリハビリテーションなど専門性に特化したフィットネスクラブへのニーズの高まりなど、多様化の現状を説明。リハビリ特化型デイサービス事業所の事例を取り上げ、中学生から80代まで幅広い年代の地域住民が活用している事例を紹介しました。最後に経営学者ピーター?ドラッカーの言葉である「企業の目的は顧客の創造である」を引用し、学生たちに向けて「人生100年時代といわれる今、本学部で学ぶ学生の皆さんにはチャンスが多くあります。今日の講演をぜひ卒業後の進路を考える際に生かしてください」と話しました。
後半は、望月客員教授が登壇し、「『ヘルスケア』を取り巻く環境とルネサンスの取り組みについて」をテーマに講演。最初に人口減少と少子高齢化が進行する日本の現状をグラフで示し、それに伴うヘルスケア産業の業態や業務の変化について解説。ルネサンスが自治体や学校、教育関連機関などから新たな事業?業務として受託しているヘルスケア分野における最新の取り組みなどを紹介し、「健康マネジメントを学ぶ学生の皆さんの進路は多様に広がっています」と話しました。また、実際に認知症予防のプログラムで実施している簡単なエクササイズを披露し、学生たちも実践。望月氏は初めてプールに入った高齢者が「それまで白黒だった夢をカラーで見るようになった」と話してくれたエピソードに触れ、「これからも元気で明るくなってくれる人を増やしたい。皆さんも将来、ぜひ力を貸してください」と学生たちに呼びかけました。
終了後、学生からはルネサンスによる地域活動の事例や、利用者層について活発な質問が出ました。聴講した古見紫夕さんは、「若者から高齢者まで活用できるジムの存在や学校の体育施設運営を民間企業が受託していることなどを知り、とても興味を持ちました。私自身、けがをした経験からわずかの間に体力や筋力が衰えることを実感したので、多くの人が元気でいられる支援ができるようになりたいです」と話しました。