健康学部健康マネジメント学科では10月25日と11月8日に湘南キャンパスで、「2024年度 精神保健ソーシャルワーク実習報告会」を開催しました。精神保健福祉士※の資格取得を目指す4年次生19名が、医療機関と地域(民間の施設)?行政機関などで取り組んだ実習の成果を発表。オンラインも併用し、教員や次年度に実習に臨む3年次生、実習先の指導者らが参加しました。
11月8日には、地域?行政機関で実習した成果の報告会を実施しました。相談支援事業所で実習した学生は、利用者の個別支援計画を作成した経験を振り返り、「長期的な目標を聞き出すのが難しかったのですが、自分の話をしたり、座る位置を工夫したりするうちに話してもらえるようになりました。相手を第一に考える大切さを学ぶとともに、一人ひとりにあった寄り添い方ができる支援者になりたいと感じました」と語りました。地域活動支援センターでアルコール依存症者の支援にあたった学生は、「本人の希望が全てではなく、最初は選択肢になくても挑戦して気づくこともあります。さまざまな視点で考える大切さ、近隣住民や地域の支援も必要であり、それらを整えるのも仕事だと学びました」と成果を語りました。精神保健福祉センターで実習した学生は、「個人ではなく複数で支援に当たり、例えば電話で苦言を呈されたときもみんなで共有するなど、支える側のメンタルヘルスも大切にしなくてはいけない」と話しました。
実習先の指導者からは、「学生たちは丁寧かつ真摯な姿勢で目の前のことに向き合っていたので、教え甲斐があり、私たちも学びを深める機会になりました。最初は自分がやらなければという思いが強かったように感じましたが、経験を積むにつれて視野を広く持ち、チームでアプローチする大切さを学び、想像力も育まれたのでは」「実習の経験を生かして現場で活躍してください」といった感想が聞かれました。
※精神保健福祉士(メンタルヘルスソーシャルワーカー=MHSW)は、心に病を抱えた人がスムーズに生活できるよう相談に応じ、助言や指導、訓練、社会参加の手助けといった援助や環境調整を行う専門職です。国家資格を取得するためには、「医療機関」「民間の施設や行政機関等」の機能の異なる2つの施設で、合計210時間以上の実習が必要です。