2月28日に湘南キャンパスで、健康学部と「bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户KENKOプロジェクト」の共催による2018年度第2回KENKOセミナー「身近な働き方改革のプチヒント~仕事のオンとオフを楽しんでますか~」を開催しました。18年度から本格的に活動を開始したKENKOプロジェクトは、「QOL」の向上を実現するために4つのワーキンググループを立ち上げ、健康を多角的?多面的にとらえた活動を展開しています。本セミナーもその一環で、学生や教職員の健康とよりよい環境づくりに向けて、正しい知識を身につけてもらおうと今年度から実施しています。今回は本学医学部看護学科の錦戸典子教授と島本さと子助教を講師に招き、学生と教職員約20名が参加しました。
最初に登壇した島本助教は、「この1カ月間、睡眠で十分な休養が取れていますか? 平均睡眠時間は?」と問いかけ、「例えば、一般的な身支度や通勤、食事などの生活時間と日中の労働時間を引くと、睡眠を含むその他の時間は概ね10時間ほど」と、例を示しながら時間外労働と睡眠時間との関係について説明をしました。さらに睡眠は働く人の安全性や生産性とかかわりがあり、死亡率やうつ症状の頻度との関係や、短い睡眠の継続は徹夜と同レベルの生産性になるという点で睡眠の重要性を語り、睡眠時間の確保や勤務間インターバルの意義について説明しました。その他にも、元気に働くためにも脳?心臓疾患に関連するメタボリックシンドローム予防が若い世代でも大事であることから、健康診断の活用を訴えました。最後には、「労働時間は健康に仕事をしていく上ではとても大事ですが、労働時間の削減だけが元気に仕事をするためのポイントではなく、仕事への意義を感じることや働く仲間との関係も重要」とまとめました。
続いて錦戸教授は、仕事に対する心の健康度を示す「ワークエンゲイジメント」という概念を紹介。「仕事に誇りややりがいを感じているか(熱意)、熱心に取り組んでいるか(没頭)、仕事から活力を得て生き生きとしているか(活力)という3つの側面からワークエンゲイジメントを測ることができます。仕事への自信や自尊心、楽観性、心身の健康といった『個人の資源』と、上司や同僚のサポート、仕事をコントロールできる裁量権、働きやすい環境づくり、成長のための教育研修の機会といった『仕事の資源』を多く持っている人は、ワークエンゲイジメントが高いことがわかっています」と語ります。「『笑う門には福来る』というように、毎日声を出して笑う人はワークエンゲイジメントが高かったという研究報告があります。よりよく働くため(ワーク)には遊びや休み、睡眠といったよりよいライフが必要です(ワーク?ライフ?バランス)。今日の講演の中から何か一つでも日々の生活に生かしてもらえれば」と語りました。
講演後には、参加者との活発な質疑応答が行われ、最後に本学部の堀越由紀子学部長補佐が、「さまざまな角度からデータを示していただき、日々の仕事のヒントを得られたのではないでしょうか。働き方を考えるうえでとても貴重なお話だったので、さまざまな形で多くの人に伝えていきたい」とあいさつしました。