「湘南里川づくりフォーラム2019~金目川水系の今後~」を開催しました

教養学部人間環境学科自然環境課程では、2月3日に湘南キャンパスで「湘南里川づくりフォーラム2019~金目川水系の今後~」を開催しました。このフォーラムは、本課程の藤野裕弘教授が会長を務める「湘南里川づくりみんなの会」と「NPO法人bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户地域環境ネットワーク」の主催で、里川づくりについて広く一般の方に知ってもらい、参加者同士の交流を図ることを目的に毎年実施しています。今年度は、キャンパス近隣の秦野市、平塚市、伊勢原市の3市で地域特性に合わせた内容のフォーラムを初開催。今回は各地域の市民から募った意見や里川への理解、環境保全のアイデアなどを踏まえて議論を交わす場として実施しました。

開会にあたって藤野教授があいさつに立ち、「このイベントは今回で17回目を数え、これまで市民の方々と意見を交わしてきましたが、少しずつ行動にも移していければと考えています」と、会の発展に期待を寄せました。続く基調講演では、神奈川県自然環境保全センター主任研究員の内田佳美氏が「丹沢の水源林再生」をテーマに、神奈川県の主な水源である相模川、酒匂川の上流域に広がる森林について、生態系に及ぼす影響や過去と比較した環境の変化、同センターの環境保全活動などを紹介しました。

講演後は、3つのテーマで分科会を実施。分科会Ⅰ「金目川水系の生物多様性保全について」では、「湘南里川づくりみんなの会」のメンバーが、平塚市内の河川に生息する生物の種類や、自然環境保護に向けた取り組みを提案したほか、行政と市民、企業、大学の四者が連携して環境保全のための協働事業を発足する必要性を訴えかけました。本課程の学生が企画した分科会Ⅱ「地域で活動する市民団体への若者世代の参加に向けて」では、事前に多世代へアンケートした環境保全活動への参加意欲をグラフにして紹介し、小学生の保護者から「子どもに自然と触れ合ってほしい」という意見が多いことを受け、保護者に向けたPR活動を提案。参加者から意見を募りながら、広報活動の手法などを話し合いました。同じく学生企画の分科会Ⅲ「大学と地域の連携について~大学には何ができるのか~」では、本課程の学生が日ごろ調査している金目川水系の生態系を紹介し、在来種や水生植物の減少など、河川における課題と解決策について議論を交わしました。

その後の全体会議では、各会でまとめた意見を市民や学生が発表し、今後さらに活動を発展させていくために意見を交わしました。参加者からは、「大学が各市のハブとなってこういった場を設けてくれるのはとてもありがたい。学生の提案も参考になりました」「一般の市民や学生に環境保全活動について興味を持ってもらうためには、我々が楽しんで活動することが大切だと思うので、地域と大学、行政が連携して魅力あるコンテンツを考えていければ」といった声が聞かれた。

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