情報を高速、正確、
そして安全に伝える
研究概要
QRコードは多少の傷や汚れがあっても元の情報を読み取ることができます。データの一部が消えたり違う内容に変化したりしても、符号理論と呼ばれる技術を使って自動的に修正しているおかげです。符号理論は情報ネットワーク社会を支える主要な技術の一つです。有線、無線を問わず情報を通信するときには色々な原因によるノイズの影響で情報の消失、変化が避けられないため符号理論が使われています。より高速、正確に通信が行える符号について研究しています。
また、初期のインターネットには情報を秘匿して通信する機能はありませんでした。暗号技術の登場により、注文や決済などあらゆることをインターネットを通じて行うことが可能になったのです。暗号技術を使ったユーザーが公平に安心して利用できるシステムを研究しています。
クラウドコンピューティングの性能評価に関する研究
クラウドを計算能力として利用する場合、エラー発生時の再計算処理の影響により事前に計算能力を推定することは困難でした。モデル化を用いて再計算処理まで含んだクラウド全体の計算能力を推定する方法を研究しています。
サーチエンジンに漏洩する情報量に関する研究
我々は日々サーチエンジンを利用していますが、検索のために入力した語句の履歴から利用者の性別や年齢など、個人情報がある程度推測されてしまうという問題が指摘されています。検索によって漏洩する情報の量をエントロピーを用いて数学的に定義し、漏洩情報量を軽減する方法を研究しています。
※漏洩情報量の定義
【検索により漏洩する情報の量】=【検索前の真の検索語に関するエントロピー】-【検索後の真の検索語に関するエントロピー】