コンピューター応用工学科の4年次生が「情報科学技術フォーラム2016」で発表しました

情報理工学部コンピューター応用工学科4年次生の城森大地さんが9月7日から9日に開催された「情報科学技術フォーラム2016」で、「ネットワークを利用した拡張性の高い見守りシステムの開発」について発表しました。このイベントは電子情報通信学会と情報処理学会が主催する学術研究発表会で、今年で15回目。主に企業や大学の研究者が日ごろの研究成果を発表していますが、城森さんは指導を受ける浅川毅教授の勧めもあり、数少ない大学学部生として壇上に上がりました。

城森さんは、一人で過ごす高齢者や子どもの様子を遠隔地から簡易的に見守るシステムを開発。近年、高齢化社会や核家族化が進む中で、高齢者や子どもとともに過ごす時間が減少しており、その中で孤独死や子どもが犯罪に巻き込まれることが増加し、高齢者や子供を対象とした見守りシステムの需要も高まっています。城森さんは、「既存のシステムは汎用的なものが多く、見守り対象の環境に合わせることが難しい」と話し、インターネット介してイメージセンサやカラーセンサなどの複数のセンサモジュールを接続できるようにすることで拡張性を高めた対象に合ったシステムを構築しました。「動画を中継して見守るシステムも現在開発されていますが、ずっと映像を撮影されている高齢者にとってはストレスになってしまいます。センサで動きのみを感知することで、互いに必要な情報だけを知ることができます」と城森さんは説明しました。

浅川教授は、「日ごろから熱心に研究しており、学部生にとっては少しレベルの高い学会だったが挑戦してほしかった。発表後にさまざまな意見ももらい、大きな経験を積めたことでしょう。卒業後も固定概念にとらわれず、挑戦しつづける研究者になってほしい」と話し、城森さんは、「一人暮らしの祖母がおり、力になりたいと入学当初からこの研究を続けてきました。これまで同様の研究をしてきた先輩方や指導に当たってくださった浅川先生、研究を手伝ってくれた同級生や後輩のおかげで一定の研究成果を出せたと思います。これからも後輩たちに研究を引き継いでもらい、将来の実用化につなげてほしい」と笑顔を見せていました。

なお同フォーラムでは大学院工学研究科情報理工学専攻の手塚雄大さん(2年次生)が「自由度のあるタイミングで生成を実現するLSIテストシステムに関する研究」、高木貴弘さん(1年次生)が「FPGAを用いたLSIのDCテストに関する研究」について発表しています。

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