法律学科の吉岡ゼミが横浜地方裁判所で刑事事件を傍聴しました

法学部法律学科の吉岡すずか教授のゼミ(法社会学)が、7月12日に、横浜地方裁判所で刑事事件を傍聴するフィールドワークを実施しました。裁判の過程について実践的に学び法社会学研究につなげることを目的としたもので、吉岡ゼミに所属する4年次生4名が参加しました。

今回のフィールドワークは神奈川県弁護士会法教育センターの協力を得て実施したもので、実施前には教室でフィールドワークの方法論について指導を受けたり、刑事弁護の実態についてデータを確認したりするなど準備を行いました。当日は、裁判の前に神奈川県弁護士会館で現役の弁護士2名から刑事裁判の流れについて詳しい説明を受け、逮捕から裁判までの過程や弁護士が被疑者と接見する際の事例などについて学びました。また、これから傍聴する事件(強盗)の概要についても説明を受けどういった点について注意して傍聴するかを全員で確認しました。続いて、横浜地裁で実際の裁判を傍聴した後に、弁護士会館に戻り全員で内容を振り返る時間を持ちました。「今回の事件では求刑に対してどのような判決になると思いますか?」「検察が提示した求刑は重いと思いますか?」「自分が裁判官だったらどのような判決を下しますか?」など、弁護士からの質問に学生たちが意見を出し合い、討論しました。

参加した学生からは、「裁判傍聴は初めてで、これまで法学部の授業で学んだことが実際の法廷で行われていることを目の当たりにできました。参加してよかったと思います」「傍聴後に全員で話した際、それぞれの見方が異なっていて興味深かった」「証拠物の提示の仕方を初めて知りました。証人が登場したときに空気感が変わるのを感じました」「裁判の傍聴は2回目で、事前に教室で予習し当日に弁護士から説明を受けた後だと見方が変わり、以前より細部に注目して傍聴できました。終了後の振り返りも、弁護士の視点で気づいたことなども教えていただきとても勉強になりました」といった声が聞かれました。

吉岡教授は、「ゼミでは法や法制度がどのように社会で作用しているのかリアリティを追求するためフィールドワークを重視しています。3年次生は今後、湘南エリアにおける司法問題のフィールドワークを計画しており、学生それぞれが主体的に問題を設定し実態に迫ることに挑戦してほしい」と話しています。