日本史専攻の学生のなかには、将来、博物館学芸員になることを希望して、学芸員資格の取得を目指す学生もいます。
そこで、サマーセッション科目として開講している「地域史演習」では、大学周辺を巡見して寺社にある石造物を調査したり、県内の博物館施設を訪ねたりすることで、学生が地域の歴史の魅力を体感したり、実際に学芸員の仕事に触れたりする機会を設けています。
地域史演習の担当教員は、本専攻の兼平賢治先生(日本近世史)です。
今年度は8月4日(木)から6日(土)までの3日間で実施しました。
今年は猛暑ですので熱中症を心配しましたが、曇りの日が続いて暑さもやわらぎ、体調を崩す学生を出すことなく実施することができました。
bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户感染症の感染防止対策をとりながら、1日目は大学周辺(平塚市北金目地区、真田地区)を巡見しました。
塚越古墳を見学したあと、北金目神社や真田神社、天徳寺にある石造物を調査して、その石造物を紹介するパンフレットを作成しました。
2日目は横浜市歴史博物館と神奈川県立歴史博物館を訪問し、3日目は小田原城天守閣と平塚市博物館を見学しました。
学芸員の方から展示のみどころや工夫、史資料の管理方法や、博物館と学芸員の果たすべき役割などについてお話をうかがったほか、普段はみることのできない博物館の裏側(バックヤード)についても見学させていただきました。
普段は紙に記された文字史料に接する機会の多い本専攻の学生ですが、横浜市歴史博物館では、江戸時代に発明された農具である千歯扱を複数台出していただき、グループごとに観察しました。学芸員の方の説明を受けながら、歯(穂)の形の違いに気づいたり、道具に記されたり刻まれたりした文字から、千歯扱の生産地や流通ルート、所有者を読み解いたりと、いつも以上に真剣に、そして楽しみながら、熱心に受講している学生の姿が印象的でした。