海洋学部の大泉宏准教授(海洋生物学科)と馬塲久紀准教授(海洋地球科学科)が、10月17日に静岡商工会議所?清水事務所で開催された第90回記念「産 学官交流」講演会?交流会「身近な海?駿河湾について知る!」(主催:静岡市清水産業?情報プラザ、共催:新産業開発振興機構)で講演しました。これは、 同プラザが大学と企業、行政の情報交換や交流を目的に毎月実施している研究事例発表会の一環として実施したものです。当日は主に市内の企業関係者らが参加 し、終了後には両講師との交流会も行われました。
海洋生態学?海生哺乳類学が専門の大泉准教授は、「駿河湾のクジラたち」をテーマに講演。これまで体系的に調べられたことのない駿河湾内の鯨類の分布や回 遊に関する調査を、本学部が今年の春から本格的に始めた経緯などを報告しました。また、定期的な目視のほか、夏からは株式会社エスパルスドリームフェリー の協力により、定期航路上で調査を開始したことも紹介。これまでに得られたデータをもとに、駿河湾のクジラや同湾の新しい魅力について語りました。
「地球の内部を探る!~駿河湾の海底で、今、何が起こっているか~」をテーマに講演した馬塲准教授は、近く発生が懸念されている東海地震の予知の現状につ いて解説しました。馬塲准教授は、駿河湾周辺で起きた地震の検証や地震の原因となる断層やプレート境界の調査、地震の前兆現象などの研究状況や成果を紹 介。「東海地震は地球の営みが止まらない限り必ず発生する自然現象。自然災害に対する警戒をいつも心がけてほしい」と参加者に呼びかけました。