大学院医学研究科看護学専攻が?2024年度修士論文発表会?を実施しました

大学院医学研究科看護学専攻では2月6日に伊勢原キャンパスで、「2024年度修士論文発表会」を実施しました。修士課程の2年次生7名が研究成果を発表し、教職員や本専攻の大学院生、大学院生が所属する医療機関の看護師ら多数が参加しました。

初めに、井上玲子専攻長が登壇。「病院や地域、在宅、行政といった多様な現場で働く皆さんが、それぞれの視点から2年間追究してきた成果を発表する機会です。先生方や多くの仲間たちとの有意義なディスカッションを期待しています」とあいさつしました。

続いて大学院生が、「がん看護学」「地域?産業?精神保健看護学」「臨床看護学」「家族看護学」に関する研究成果を発表。研究の目的や方法、結果の分析、臨床への応用などについて、参加者と活発な質疑応答を交わしました。発表を終えた大学院生は、「さまざまな質問や意見をいただくことで、研究テーマに関する新たな視点が見えてきました。今回の成果を臨床現場に還元するとともに、さらに研究を深め、患者さんにとってよりよい看護実践につなげたい」と話していました。

最後に本研究科の秦野伸二研究科長が、「社会環境や家族観が変化する中で、“社会の中の医療”の実践者である看護職の役割も多様化し、臨床現場では次々に課題が出てくると思います。修士課程での2年間を研究のファーストステップとして、臨床現場で生まれる疑問や課題を追究し続けるとともに、その成果を論文や口頭で多くの人に伝えてください。皆さんの活躍を期待しています」と結びました。

発表されたテーマは下記のとおりです(発表順)。
【がん看護学】
 ◇治療選択の余地がないと告げられたがん患者に関わる中堅看護師の変容の過程
  ―ニューマン理論に基づく研究者とのパートナーシップ―
 ◇マーガレット?ニューマン理論に基づく対話を中心としたパートナーシップのケアにおける膵がん患者の療養体験の変化
【地域?産業?精神保健看護学】
 ◇労働衛生機関保健師のワーク?エンゲイジメントが高まる要因に関する検討
【臨床看護学】
 ◇産後女性のマイナートラブルへのセルフケア行動に関連する要因の検討
【家族看護学】
 ◇高度救命救急センターの集中治療室に緊急入院した患者の家族に関する看護記録の実態
  ―構造的側面?機能的側面の情報に着目して―
 ◇集中治療室における家族支援専門看護師の実践内容
 ◇医療的ケア児をもつ父親が捉えた社会的障壁に関する内容分析