医学部付属病院機関の医療技術職員が国際研修でタイを訪問しました

医学部付属病院診療技術部の医療技術職員5名が1月19日から23日まで、国際研修としてタイを訪問しました。医療の高度化や社会のグローバル化が進む中、広い視野を持った医療技術者の育成や、より高い次元での多職種連携医療の実践を目指して実施したものです。一行は、現地の医療機関の見学や各専門職との意見交換を通じて、タイの医療体制や技術職員の業務について理解を深めました。

本病院の診療技術部には、臨床検査技師や診療放射線技師、臨床工学技士、理学療法士といったさまざまな国家資格を有する約300名の医療技術者が在籍しています。この研修は、臨床工学技術科が中心となってタイ?ランシット大学医用生体工学部の学生を対象に展開している生体工学技士(BME)研修が本病院の臨床工学技士にとっても学びの機会となっていることを踏まえ、その取り組みを診療技術部の組織づくりやスタッフの国際理解、人材育成へと発展させるために企画したものです。

今回は、本技術部の本村郁子次長と放射線技術科の堀江朋彦科長、臨床工学技術科の小島優係長、臨床検査技術科の平賀麻衣子技師、リハビリテーション技術科の石川朋子技師が参加。高度医療を提供する赤十字クイーンサバーン記念病院では、専門分野に分かれて医療現場を見学しながら両国の医療体制や業務、多職種連携について意見を交わしました。また、医療ツーリズムを展開するサミティベート病院では、提供する診療や世界各国から訪れる患者への対応について学びを深めました。

堀江科長は、「AIの活用と安全性担保の重要性を再認識する機会になりました」と振り返り、小島係長は、「患者さんの満足度を向上させるプログラムが充実しており、本病院でも取り入れたい」と意欲を見せていました。石川技師は、「スタッフのホスピタリティーや向上心の高さに刺激を受けました」と語り、平賀技師は、「この経験を職場の仲間に共有し、国際化や職場環境の整備について考えていきます」と話していました。

本村次長は、「参加者は、日常では得られない体験を通じて日々の業務や日本の医療制度を振り返り、新たな視点や気付きを得てくれたと感じています。この研修が、スタッフの意欲を向上させるとともに各専門職の相互理解と連携を深め、より充実した医療の提供につながればと考えています。国際研修が本技術部の魅力の一つになるよう、プログラムを充実?発展させたい」と話しています。