医学部付属東京病院では、「抗加齢ドック設立8周年記念講演会」を7月5日に東京?霞が関のbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户校友会館で開催しました。同病院の抗加齢ドック受診者 を中心に抗加齢医学に関心のある方を対象として、抗加齢ドックの成果報告や健康に関する最新の情報について紹介することを目的としています。当日は約 140名が参加しました。
同病院では予防医学に力を入れ、大学病院ならではのクオリティーで人間ドックと抗加齢ドックを提供しています。人間ドックは健康維持と疾病の早期発見のた め、専門家がチームでチェックすることで検査精度のアップを図っており、判定に関しても診断成積の記録を一括して保管。前回との比較に加え、将来にわたっ ての健康管理に役立ていただけます。また、抗加齢ドックは本学の基礎医学、臨床医学、スポーツ医学の専門家が英知を結集して2006年に開設。老化の兆候 とそれに影響を与える多様な因子を調査して改善のためのアドバイスを行い、現在まで1500名(2014年6月末現在)をこえる方が受診しています。
講演会ではまず、付属病院本部の幕内博康本部長が、「加齢への対策は高齢化社会が進む日本の重要なキーワードの一つ。定期的に体を細かくメンテナンスする ことが健康につながります」とあいさつしました。続いて付属東京病院の西﨑泰弘副院長が抗加齢ドックの8年間の成果を報告するとともに、サービス向上への 新たな取り組みを披露。骨粗しょう症を部位ごとに診断できる検査機器の導入や脂質の専門家など医師の増員によるフォローアップ体制の充実などについて説明 しました。本学大学院医学研究科ライフケアセンターの石井直明センター長は、老化研究の生活への取り入れ方について講演。元気につながるエネルギー代謝の 仕組みや健康長寿を阻むといわれる「活性酸素」の働きについて解説し、「元気な体を作るには、十分な栄養と適度な運動が何より大切です」と強調しました。
後半は本学部整形外科学の佐藤正人教授が、運動器の疾患により要介護リスクが高くなる「ロコモティブシンドローム」の自己チェック方法や予防法について説 明。再生医療の現状を語るとともに、同教授の研究チームが軟骨の再生を目指して臨床研究に取り組む細胞シートの治療効果について報告しました。講演後には 「サプリメントの効果的な摂取方法」「膝関節症の治療法」「骨質と骨密度の考え方」など、活発な質疑応答が展開。総評を谷野隆三郎名誉教授が述べ、今井裕 学部長が「皆さんからいただいたデータを大切に解析し、未来の予防医学に結びつけたいと思います」と語りました。最後に付属東京病院の松嶋成志病院長が参 加者に謝意を述べるとともに、「常に最新の知見を加えて、この抗加齢ドックを発展させていきたいと思います」と締めくくりました。