医学部の石井直明教授(大学院医学研究科ライフケアセンター長)が、8月28日に小田原市民会館で開催された「第2回県西地域未来産業創造シンポジウム~認知症の予防を目指して~」で「アンチエイジングの秘訣」をテーマに講演しました。この催しは、神奈川県?県西地域の活性化を目指してさまざまな取り組みを展開している一般社団法人県西未来創研が実施したものです。なお当日は、本学教養学部芸術学科音楽学課程の近藤真由講師も「音楽療法による認知症予防を目指して」と題して講演したほか、神奈川県の吉川伸治副知事ら4名が登壇し、地域住民など約140名が聴講しました。
石井教授は、老化と悪い生活習慣が脳細胞の機能を低下させ、認知症の原因になることを指摘。「十分な栄養と酸素を送って脳細胞を活性化させるためには、脂肪や糖の過剰摂取を避けてビタミン、ミネラルを多く含んだ野菜を多く摂り、適度に運動することが重要」と説明しました。また、肥満や高血糖、高血圧などの生活習慣病を患っていても気力?活力にあふれた元気な人が多いことを紹介し、「元気」と「健康」の違いを強調。「健康ドックを利用して、自分の体の状態を把握しておくことも大切です」と語りました。
参加者は、「認知症予防の基本は食生活だということを認識しました。家族にも伝えて、野菜中心の食事を実践したい」「元気と健康は違うという話が印象に残りました。元気だからと過信せずに、健康診断などで体の状況をチェックするよう心がけたい」などと感想を話していました。