医学部と健康科学部では2月20日から2月29日まで、「デンマーク医療福祉研修」を実施しました。この研修は、デンマークの医療や社会福祉の現状を学び、国際的視野を持った専門職の育成を目指す教育の一環として毎年行っているものです。今回は医学部から9名、健康科学部看護学科から3名、同社会福祉学科から6名の計18名が参加し、ヴェズベックにあるbet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户ヨーロッパ学術センターを拠点に、医療?福祉施設の視察や病院での観察実習などに取り組みました。
はじめに研修生は学科別に別れ、医師、ソーシャルワーカー、看護師を養成するための専門教育機関を見学。続いて全員で「ケアセンター?メアルトフテン」を訪れ、在宅ケアやターミナルケア、家庭医との連携についてヒアリングしました。その後、高齢者統合ケアセンター、病院、家庭医クリニックを視察。それぞれの施設の概要や取り組みについて説明を受けた後、4グループにわかれて観察実習や電動ベッドなどを使った介助研修を体験しました。また、高齢者による組織「エルドラセイエン」では、メンバーとともに体操や交流会に参加したほか、組織の活動や高齢者の日常生活について話を聞きました。
「デンマークの社会制度と人々の生活との関係を知りたくて参加した」という学生は、「医療や福祉の無料提供のために税金が高いことを国民が納得し、その上で一人ひとりが自立した生活と自分らしい人生を送ることを目指し、実現していると感じました。今後は日本の医療?福祉制度のほか政治や経済にも関心を持ち、視野を広げて学んでいきたい」と抱負を話していました。
指導にあたった看護学科の石原孝子講師は、「“世界一幸せな国”と称されるデンマークの医療、福祉、教育の現場を体験することで、日本とは異なる次元での支援体制と、それを支える国民の合意形成のあり方など、一つのモデルを学ぶことができたと思います。本研修を日本の現状について理解を深めるきっかけとし、今後の医療や福祉を考える上での指針にしてほしいと願っています」と話しています。