「ハワイ医学教育プログラム」に基づく「オープン学生交流クラス」を開講しました

医学部では今年度から「ハワイ医学教育プログラム」に基づく「オープン学生交流クラス」を開講し、4月23日に伊勢原キャンパスで第1回の授業を実施しました。当日は、ハワイ大学医学部の町淳二教授が「Open Classイントロ?国際標準」をテーマに講演。1年次生を中心とした本学部生のほか、東邦大学医学部の学生ら約120名が聴講しました。

本学部では昨年度、ハワイ大学医学部と「医学教育連携に関する覚書」を締結。日本初の本格的な米国式医学教育を実践する医学教育機関として、「ハワイ医学教育プログラム」(HMEP=Hawaii Medical Education Program)を導入しました。「オープン学生交流クラス」はそのカリキュラムの一部として開講したもので、医学のサイエンス、アート両面への理解を深め、医師に必要な能力を習得することなどを目指しています。医療分野だけでなく、社会福祉、国際関係、政策研究などのさまざまなフィールドで活躍する国内外のスペシャリストを招聘し、大学や教育施設の壁をこえた国際標準教育を展開します。

授業では、はじめに教育計画部の職員が本クラスの目的や概要を説明。続いて登壇した町教授は、冒頭で熊本地震により亡くなった本学農学部の学生3名を追悼し、参加者全員で黙とうを行いました。町教授は、自身が医師を目指した経緯を振り返りながら、日米の医学教育システムを比較。「到達の目標や基準を明確にしたアメリカの手法と日本人の勤勉さの融合が、より優れた医療につながる」と語りました。また、科学的知識や技術(サイエンス)とともに患者や家族を思いやる感性(アート)が大切であると強調。「診療?ケア?治療手技」「医学知識」「臨床現場での学習と改善」「対人能力とコミュニケーション能力」「プロフェッショナリズム」「医療システムに基礎を置いた臨床活動」といった医師に必要な能力についても解説しました。最後に、アメリカへの医学留学や医師として国際的に活躍するために必要な学習についてアドバイスし、「夢を信じる者に未来は託される」とエールを送りました。

聴講した1年次生は、「医学をアートととらえる考え方に感銘を受けました。医学の知識や技術はもちろん、人間力を高めることが大切だと感じました」とコメント。また、「どのような授業か興味があったので参加した」という2年次生は、「今日の講義を聴いて”国際的に活躍できる医師を目指す”という目標が明確になりました。今後も継続して受講したい」と話していました。

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