医学部と付属病院機関の教職員を対象に「ハラスメント研修」を実施しました

医学部と付属病院機関の教職員を対象とした「ハラスメント研修」を、12月11日と16日に伊勢原キャンパスで実施しました。ハラスメントに関する意識を高め、より働きやすい職場づくりを推進するため、厚生労働省が定めた?職場のハラスメント撲滅月間?の12月に合わせて、伊勢原キャンパスハラスメント防止人権委員会が開いたものです。小笠原国際総合法律事務所代表弁護士の小笠原耕司氏を講師に招き、11日は医師と教員の役職者、16日は全教職員を対象に実施。東京病院と八王子病院をオンラインでつなぎ、多くの教職員が参加しました。

147名が参加した11日は、小笠原氏が「裁判例にみるパワハラの実態」をテーマに講演。労働施策総合推進法に基づくパワーハラスメント防止のための指針やパワハラの定義について説明し、裁判において考慮されるパワハラの判断要素を、さまざまな事例を挙げて解説しました。さらに、上司や会社、役員の責任と、求められる予防策、事後の解決策についても説明。最後に、カスタマーハラスメントに関する近年の動向や法整備の状況を紹介しました。

16日は331名が聴講。小笠原氏は「ハラスメントの基礎知識―定義?種類?対策―」と題して、身体的?精神的な攻撃や過大?過少な要求、人間関係からの切り離し、個の侵害といったパワハラの類型と裁判例について解説しました。また、良好な人間関係を構築するための手法やストレス耐性を高める方法についても紹介しました。

参加者は、「よかれと思ってした言動でも相手を傷つける場合があることを再認識しました。日ごろから丁寧なコミュニケーションを心がけ、信頼関係を築くことが大切だと感じました」「豊富な事例を紹介していただき、自分の行動を振り返る機会になりました。仲間と気持ちよく働けるよう努めるとともに、患者さんへの対応にも留意したい」と話していました。

なお今回は、働きやすい職場づくりを目指して本病院が展開する「ハートフル月間」の一環として実施しました。