体育学部では6月26日に、湘南キャンパスで国際協力セミナー「スポーツで世界にはばたこう! JICA海外協力隊セミナー」を開催しました。開発途上国などで現地住民とともに課題解決に取り組むJICA海外協力隊の経験者から体験談を聞き、国際協力や異文化交流について考えるきっかけにしてもらおうと、公益社団法人青年海外協力協会と毎年共催しているものです。今年度は、2015年度に本学部を卒業した増田萌子さんが講師を務め、2016年から2年間セネガル?ティエス州の小学校で体育教育の普及?支援に携わった経験を語りました。
当日は、本学部や教養学部、国際学部の学生ら約130名が聴講する中、まず内山秀一学部長と青年海外協力協会の原浩治氏が、JICA海外協力隊の活動を紹介。内山学部長は、「本学部にはスポーツに打ち込んできた学生が多くいます。スポーツと世界を結びつける際、競技で好成績を残して国際大会で活躍する姿を思い浮かべることが多いと思いますが、運動の楽しさや魅力、必要性を世界各地に伝えるのも国際社会への貢献の一つです。在学中や“卒業してすぐにでも”と慌てて世界へ飛び出す必要はありません。ぜひ自分が行ってみたいと感じたときに、一歩を踏み出してください。本日の講演は、その際に大きな財産になるはずです」と語りました。続いて登壇した増田さんは、サッカー部女子の選手として活躍しながら、学部での学びを深めた大学時代を振り返るとともに、セネガルの文化や教育環境などを動画や写真で説明。「小学校までは授業として体育が扱われておらず、教員たちも何から教えればよいのかがわかっていない状態でした」と語り、滞在期間中には現地の教員と課題を探りながら、「セネガルの気風にあった教育手法を模索し続けました」と話しました。また、自身も女子サッカーチームに加わって日本人として現地で初めてプレーしたことも紹介しました。
聴講したスポーツ?レジャーマネジメント学科2年次生の清太陽さんは、「海外での活動に興味があり、現地の生活内部に入り込むことの大切さや自分の個性を生かす大切さを学べてよかった」と語り、セミナーの司会を務めた松浪稔教授は、「国外での活動と聞くとハードルを高く設定してしまう学生もいます。一人でも実体験を聞く中で“自分にもできる”“やってみよう”と考えてくれたら非常に価値のあるセミナーになったと思います。学生たちには自身が持つ将来の可能性を狭めず、より大きな舞台で活躍してもらいたい」と話しています。