日本スポーツ産業学会第8回冬季学術集会で「笹川スポーツ財団奨励賞」を受賞しました

体育学部スポーツ?レジャーマネジメント学科の押見大地講師のゼミに所属する東矢宅史さん(4年次生)が、2月13日にオンラインで開催された日本スポーツ産業学会第8回冬季学術集会のリサーチ?カンファレンス2021で「笹川スポーツ財団奨励賞」を受賞しました。このカンファレンスは、専門学校生、短大生、大学生、大学院生が若者の視点でスポーツにおける課題や研究成果を発表するものです。

東矢さんは「大学スポーツのカラーブランディング:bet36体育投注_bet36体育官网app-在线*开户を事例として」と題して研究成果を発表しました。部活動が活発な大学では各部のユニホームがブランディング機能を果たしているとしたうえで、本学の各部におけるユニホームの色が統一されていない点に着目。スクールカラーの「青」をユニホームにしているチームも多い中、日ごろ大学スポーツの試合を観戦している学生や一般市民を対象としたアンケートではその認知度が半数を下回ったことから、カラーブランディングに有用な色の提案を目的に調査しました。10代から60代まで幅広い世代が回答したアンケートでは、「アクティブ」「機敏」「さわやか」「スポーティー」「情熱的」など13項目の中から本学をイメージさせる言葉を調査し、約80%が「スポーティー」と回答。色の表現法であるRGB値から、「スポーティー」を連想させる「セルリアンブルー」がブランディングに適しているという結果になりました。

一方で、本学のサッカー部が着用している黄色と黒の縦縞のユニホームなど、一般の認知度も高い伝統的なユニホームは人々が持つ潜在的な印象に影響を及ぼしている可能性にも言及。湘南キャンパスの女子サッカー部を例に、縦縞ユニホームと青のユニホームを使用した2試合の映像を学生や一般市民14名が脳波計をつけて視聴すると、本学の学生においては縦縞ユニホームの方が集中力や満足度が高い結果になるなど、潜在的なイメージが根付いていたことが要因として挙げられることから、人が潜在的に抱くイメージの優位性が示されました。今後の展開方法について、「歴史的背景や伝統を尊重しつつ、観客側が各競技の観戦時に統一した色のTシャツなどを着用することで一体感を生み出すことも一つの手。また、スクールカラーの青だけでなく、印象色や興奮色と呼ばれる赤をセカンドユニホームに採用するなど、色の視覚効果を生かしたカラーブランディングの方法も考えられるのでは」と提案しました。

受賞について、「脳波計を用いた研究の新鮮さを評価してもらえたと思うので、機器の借用に協力してくださった企業や、学会への参加を勧めてくれた押見先生に感謝しています。また、全国レベルで活躍する運動部が多く、各部の選手とゼミや普段の授業で一緒に学び協力してもらえる環境だからこそできた研究だと感じています。コロナ禍で充分な調査をしきれなかったので、今後もスポーツと色の関係性について研究していきたい」と語っています。