体育学部スポーツ?レジャーマネジメント学科の松浪稔教授が12月17日に、付属相模高校中等部の生徒を対象とした「オリンピック教育講座」で講師を務めました。オリンピックの歴史や理念を学ぶ特別講義として毎年実施しているものです。当日は中等部の全生徒約420名が参加し、「オリンピックと多様性-ダイバーシティ?インクルージョン」と題して講演しました。
松浪教授は今年7月下旬から9月にかけてフランスで開催されたパリ五輪?パラリンピックを振り返り、「五輪とパラリンピックの公式キャラクターやロゴマークを共通にすることで、多様性を受け入れる包括的な大会を表していた」と説明。「音楽やファッションといったフランスの文化を表す開会式や環境に配慮した大会運営など、誰一人取り残さない社会をスポーツで実現することをテーマに掲げた大会でした。この目標が果たされたのかはすぐにわかるものではなく、大会のレガシーを基に、今後人々がよりよい未来を築いていくことが重要になります」と解説しました。また、難民選手のサポートやドーピング、トランスジェンダーの選手の対応、SNSでの選手に向けた誹謗中傷などに触れ、「スポーツにはその時代に起きている社会問題が顕著に表れる一方、解決の糸口となる可能性もあります。日常生活においても、身体的特徴や考え方などの違いを容認し合い、手を取り合う社会をつくっていくことが大切です。そして、スポーツにはその力があると皆さんには知っておいてもらいたい」と語りかけました。