政治経済学部経営学科の亀岡京子教授のゼミに所属する3年次生16名が、12月11日にオンラインで最終発表会が開かれた「産学連携ビジネスコンペティション2021」(主催:株式会社VSN)に参加。「大学教育DX推進ビジネス―中古教科書販売サイクルとICTの併用―」をテーマに発表した安藤伊織さん、坂田力音さん、中村綾汰さん、吉田修平さんのチームが大賞に選ばれました。今回のコンペは、政治や経済、社会学などを学ぶ9大学の学生と技術職を中心とした社会人の計196名が32チームに分かれ、「環境問題」をテーマにビジネスモデルを企画?開発するものです。11月22日から30日まで行われた審査で大賞、2位、3位が決定。12月11日の発表会ではWEBビデオ会議システム「Zoom」のブレイクアウトルーム機能を用いた各チームのプレゼンが行われ、聴講者の投票によるオーディエンス賞も決まりました。
安藤さんらは「教育現場での紙使用過多」「教育現場における電子化の流れ」「コロナ禍による学生間コミュニティの喪失」を解決すべき環境問題として挙げました。「教科書の電子化により紙資源の使用を減らすとともに、本屋などと連携して学生自身が出品?購入できる中古教科書販売プラットフォームを立ち上げたい」と提案。さらに、「学生番号を用いたアカウントの利用で安全性を確保し、出品だけでなく授業評価を書き込める仕組みによって学生間コミュニティをつくりたい」と話しました。売れ残った本や「古本回収ボックス」を設置して集めた本はブックオフグループホールディングス株式会社が提供するサービス「キモチと。」を利用して環境問題解決に取り組む団体に寄付するアイデアも披露し、さらに独自に実施したアンケート調査の結果から、学生や教員の多くが「紙を使いすぎ」「ICT化に賛成」と感じており、この取り組みへの需要の高さを報告しました。
審査員からは、「アイデア先行型の発表が多かった中で、社会課題をどのように解決するのかを考え、明日からでも始められそうなビジネスモデルだと感じました。スモールビジネスとして始めて、どんどん大きくしていける可能性を秘めている」といった講評が寄せられました。リーダーの安藤さんは、「大賞を受賞でき、とてもうれしいです。支えてくれた先生や主催者の方々をはじめ、皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語りました。
亀岡ゼミからはほかにも3チームが出場し、「水質汚染の海洋プラスチック問題について」「コロナによって気づいた衛生環境の問題」「コンポストによるコミュニティビジネス」をテーマに発表。蜜蝋でつくるエコラップの活用や、市販の空間除菌二酸化塩素ボトルにつける非接触フックの制作、コンポストを月500円で利用できるサブスクリプションなどのアイデアを提案しました。