政治経済学部では10月26日に湘南キャンパスで、「政治経済学部主催 グローバル人材育成セミナー」を開催しました。グローバル社会で活躍できる人材を育成することや、学生に将来の選択肢を広げてもらおうと初めて企画したものです。全3回の予定で、第1回となった今回は、「グローバルな知見をローカルに!公共から民間を考えよう!―コトラボ合同会社の事例を通して―」と題して、コトラボ合同会社代表の岡部友彦氏が講演。約30名の学生が受講しました。
岡部氏は2004年に横浜市寿町を拠点とし、モノづくりではなくコトづくりからまちづくりを考えていくプロジェクトとしてコトラボ合同会社を立ち上げました。空き家になっているアパートを改装し、シェアハウスやシェアカフェをはじめ、海外からの観光客向けの「ヨコハマ?ホテル?ビレッジ」をオープンさせたほか、その内装をクリエイターに依頼することで新たな仕事を創出し、学生たちに学びの場を提供することで高齢者や日雇い労働者が多いといった社会問題の解決を促しています。また近年は、愛媛県松山市の三津浜にある古い町屋を活用してシェアカフェを開くなど、さまざまな事業を展開してきました。講演では、それらの実績を紹介した後、学生たちが数名のグループに分かれてワークショップを実施。グループごとに、岡部氏の話を聞いて感じたことや疑問点をまとめ、「ソーシャルビジネスの予算はどのように捻出しているのですか?」「生活保護費を民間企業が活用して事業を運営するという話が新鮮でした」「プロジェクトを継続していくことが、街の活性化につながることがわかりました」といった意見が上がり、活発な質疑応答が行われました。
セミナーを担当する政治学科の前田成東学部長と藤巻裕之准教授は、「学生が考えている以上に、社会には挑戦すべき課題や解決すべき問題、それに取り組む職業がたくさんあります。学生のうちにこういったセミナーなどさまざまなイベントに参加し、将来の選択肢を広げてほしい」と話しています。