経済学科の「労働経済学」の授業で講演会「仕事と夢」を開催しました

政治経済学部経済学科では6月4日に湘南キャンパスで、講演会「仕事と夢」を開催しました。本学科の小﨑敏男教授が担当する授業「労働経済学」の一環で、学生たちに夢を持つ大切さや将来を考えるうえでの選択肢を増やしてもらうことが目的です。1964年度工学部電子工学科(当時)卒業生で現在は作家として活躍する松村勝正氏を講師に招き、約40名の学生が聴講しました。

初めに小﨑教授が、「人生100年時代と言われる中で、いろいろな生き方があると思います。松村さんは非常に個性的な経歴を持った方ですから、今日のお話はこれから社会に旅立つ皆さんの参考になるはずです」とあいさつしました。松村氏は高校卒業後に社会人を経て、本学に入学。卒業後は日刊工業新聞社、イギリス資本の外資系企業である株式会社ドッドウエルに勤務したあと、テクノアルファ株式会社を創業し、代表取締役を退いた今は作家として、自身の経験をもとに書いた小説『沈黙の果実』『夢に日付を入れた男』『睡眠中の夢のアラカルト』(すべて文芸社)を出版しています。

松村氏は、大学時代はタンゴの曲が好きだったことからスペイン語教室に通い、海外のペンフレンドとの文通を通して語学力を磨いたこと、ドッドウエルでは樽生ビールの製法をイギリスから日本に初めて輸入し、飲料会社に販売して多額の利益を生んだことなどを紹介しました。また、自身が設立したテクノアルファでは、それまでの経験や人脈を生かして半導体製造装置や電子材料?機器などの輸入販売に取り組んだことに触れながら、当時の社会の経済状況なども解説。「年商15億円をキープできるようになり、次は年商を25億円まで上げれば株式が上場できると言われました。そこで7年後に上場すると目標を掲げ、実際に2007年10月にジャスダック市場に上場しました。成功するためには10%のひらめきと90%の努力が必要だと聞いたことがありますが、私は努力のうち45%は運だと考えています。運を味方につけることは努力にも勝ることです。皆さんにもぜひ運を見逃さないで生活してほしい。私も次の夢である芥川賞受賞に向けて頑張っています」と語りました。

さらに、「政治経済学部での学びはもちろん、余っている時間を利用してITや英会話を学び、TOEICでは最低でも750点を獲得してください。生きた英会話を身につければ国際的な視野も広がるでしょう。また、日本経済新聞には政治や経済、工業、化学などたくさんの必要な情報が入っていますから、日々目を通してそれらを吸収してください」とまとめました。参加した学生は、「夢に期限をつけて取り組むことの重要性や、何事も行動することの大切さを感じました。自分自身の資産形成のために、どのようにしていったらいいのかをきちんと考えていきたい」と話していました。

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