政治経済学部経済学科の山本雅資研究室に所属している林柯夫特定研究員の共著論文「Carbon tax vs. emission trading in a monopolistically competitive market with heterogeneous firms」がAnnals of Regional Science誌 (IF 1.7, economics 380誌中228位)に掲載されました(Rui Pan & Dao-Zhi Zeng (いずれも東北大学)との共著)
本研究では、炭素税(Carbon Tax: CT)と排出量取引制度(Emission Trading System: ETS)という、世界的に用いられている2つの排出規制政策の効率性を比較するために、一般均衡モデルを構築しました。その中で独占的競争と異質な企業を仮定し、異質性の高い経済ではETSの方が優れており、そうでなければCTの方が優れていることを理論的に証明しました。また、これら2つの規制政策の下での市場の歪みがどのように異なるかも検討しています。さらに、炭素制約のある経済では、製造業の生産において特定の資源の過剰投入が市場の非効率性をもたらす可能性があることを指摘しました。