SDGs(持続可能な開発目標)とは、17のゴール?169のターゲットから構成され、貧困、格差、環境など、世界のさまざまな問題を根本的に解決する「共通の目標」です。ここでは、SDGsがどのように化学科や化学専攻の研究に関与するかをご紹介します。
例えば、材料化学の領域は新物質の開発や研究をして、現存する物より効率がいい材料を目指すこと、これはSDGsの7番(エネルギーをみんなにそしてクリーンに)や9番(産業と技術革新の基盤をつくろう)に当てはまります。また環境化学では、有害物質の対処法や分析法などの研究により、SDGsの3番(すべての人に健康と福祉を)、6番(安全な水とトイレを世界中に)に関係します。
具体的な例を紹介します。豊かな生活を支えるため大量の電子機器が使われていますが、その機器を構成する重要な部品として基板が使われています。この基板には、多くの場合、鉛が使われています。鉛は人体に有害で、自然環境に対しても悪影響があります。現代において鉛を用いないこと、すなわち鉛フリーは重要な課題です。
化学科?化学専攻の勝又研究室では、新規無機化合物の合成を研究しています。その1つとして、鉛フリーに向けた代用材料の開発を行っています。新しい化合物の探索に加え、低コストでより簡便な合成手法の開発を検討し、省資源?省エネルギーに向けた取り組みにも相当します。化学専攻1年勝又研?黄正航さんは「新物質という未知の領域を探索するので、時に想定する通りにならないけど、地味に進んでいます」と話しています。
化学科のSDGsへの取り組みについて紹介中!
「生命現象への有機化学的アプローチ」:/ud-science/news/9367/
「有機発光性色素の研究」:/ud-science/news/8725/
「Webカメラを質の高い教育へ利用」:/ud-science/news/8666/
「次世代の高効率?低コスト薄膜太陽電池」:/ud-science/news/8601/