SDGsへの取り組み紹介「新規無機ペロブスカイト化合物の合成」

SDGsとは

SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。持続可能な開発目標は、貧困、不平等?格差、気候変動による影響など、世界のさまざまな問題を根本的に解決し、すべての人たちにとってより良い世界をつくるために設定され、世界共通で17の目標があります。

化学科の研究例

構造式ABX3(A,Bには金属イオン、Xには陰イオンが入る)であるペロブスカイト構造があります (図参照)。ペロブスカイト構造の化合物は、優れた性質を持つものが多く知られています。例えば、コンピュータ内の不揮発性メモリ(FeRAM)や太陽電池などで使われています。そのため、ペロブスカイト化合物は様々な合成が報告されています。その中で、理学部化学科では(Bi2O2)(An-1BnO3n+1)で表されるペロブスカイトが層状になったAurivillius相とも呼ばれる層状ペロブスカイト化合物の研究を行っています(図参照)。n=1で酸フッ化物化合物であるBi2B(O,F)6の合成報告例は少なく、その中でもBに三価の金属が入ったものは報告されていません。そこで、Bに三価の金属使った新しいBi2B(O,F)6の合成を研究しています。

ペロブスカイトの結晶構造
層状ペロブスカイトの構造

SDGsへの貢献

この研究はSDGs の目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)の目標達成に貢献できると考えられます。見出した化合物が優れた性質を示せば、不揮発性メモリや太陽電池といった応用に対して新しい選択肢となるのではと考えています。

最後に

化学専攻2年勝又研?越智優希さんは新しい化合物を作るのは、全てが想定通りにとはいかず難しい場面はあります。しかし、一つでも解決し上手くいけば、その分達成感があり、やりがいのある研究だと思いますと話しています。

他にも化学科のSDGsへの取り組みについて紹介中!

「生命現象への有機化学的アプローチ」:/ud-science/news/9367/
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