物理学科の林博貴先生が大阪公立大学、理学研究科と数学研究所が主催するFD研修会で「超弦理論を通して見る幾何学と場の量子論との関係」について講演されました。林先生のご研究については過去の研究紹介記事も御覧ください。
講演アブストラクト: 超弦理論は量子力学と一般相対性理論を統一的に記述できると期待されている理論であり、「万物の理論」の有力候補とも考えられています。その一方で、超弦理論は大変豊かな数学的構造を持っています。ある非自明な空間上で超弦理論を考えることで、その空間の性質と、低エネルギー有効理論として得られる場の量子論との間に様々な関係が成り立ちます。その関係を利用して、場の量子論における計算が困難な物理量を求めたり、空間の性質を予言したり、また場の量子論の物理を図形的に理解したりする試みがなされてきました。本講演ではそのような、超弦理論を通して得られる幾何学と場の量子論との関係をご紹介いたします。
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