2024年10月22日、千葉大学で開催された第46回溶液化学シンポジウムのプレシンポジウムにおいて、物理学科の佐々木海渡講師が「高圧その場誘電緩和測定で調べる低濃度グリセロール水溶液中の高密度水の分子ダイナミクス」と題する招待講演を行いました。
佐々木講師は、最新の高圧その場誘電緩和測定技術を用いて、低濃度グリセロール水溶液中における高密度水の分子運動を詳細に解析した研究成果を発表しました。この研究は、水の特異な性質や溶液中での分子間相互作用の理解を深めるものであり、化学物理や水の物理学の基礎研究として重要な知見を提供しています。
なお、この研究の内容は、米国化学会の学術誌「The Journal of Physical Chemistry Letters」(IF=4.9)に「Cooperative and Local Molecular Motion of High-Density Water in Glycerol Aqueous Solutions」として掲載されています。
第46回溶液化学シンポジウムは、溶液化学分野の最新の研究成果を共有する場として、国内の研究者が一堂に会する重要な学術集会です。今年度も、溶液中の分子動力学や物性に関する多様なテーマが取り上げられ、活発な議論と情報交換が行われました。
佐々木講師の招待講演は、本学科の研究活動が学術界で高く評価されていることを示すものであり、今後の研究発展にも期待が寄せられています。
本学科では、引き続き当該分野の研究と教育に力を注ぎ、科学の進展と社会への貢献を目指してまいります。